昨年のブラジルGPを台無しにした暴力事件の再発を避けるため、今週末はF1全体がインテルラゴスで特別な保護と警備を受ける予定だ。
2017年は一部チームとメンバーが、レースウイーク中にサーキットへの移動の途中で暴力的な武装強盗の被害にあった。
人員の安全への懸念により、ピレリはマクラーレンとのレース後のタイヤテスト中止を余儀なくされた。状況はかなり深刻だと受け止められたため、F1は二度とサンパウロに戻ってこないのではという憶測も浮上した。
イギリスのThe Sun紙によると、FIAはF1の商業権保有者と各関係者を集め、確実に追加の警備体制が導入されるようパリで会議を開いた。
1週間の間、武装した警察官がサーキットまでの行き帰りの道沿いに配置される予定だ。一方でチームもグランプリでの安全を確保するため、自前の警備部隊を持つ可能性がある。
「我々は検察、地元の自治体、警察と協力してきた。より大規模な警備が行なわれるだろう」とフォース・インディアF1チーム代表を務めるオットマー・サフナウアーは述べた。
「彼らは我々の往復の時間帯を把握しているので、(警官が)適切なタイミングで配置されることになっている」
インテルラゴスとサーキット周辺の治安は、残念なことに事件が頻繁に発生することで、過去しばしば問題視されてきた。
2010年には、当時世界チャンピオンだったジェンソン・バトンが、父親とマネージャーとともに土曜の夕方にサーキットを後にした直後、信号で武装強盗の襲撃を免れるという出来事があった。
「何年もそうしたことが起きていると聞いてはいるが、実際にそれが自分の身に起こるまで、どんな感じなのかは分からないものだ。かなり恐ろしい状況だよ。なぜならまず、そんなことが起きているなんて信じられないんだ」と当時バトンは動揺した様子で語っていた。