2018年F1第20戦ブラジルGPを前に、ホンダF1テクニカルディレクターの田辺豊治氏が、インテルラゴスも前回のメキシコGPに続きパワーユニット(PU/エンジン)への負担が大きいサーキットであり、準備をしっかり整えることが重要であると語った。
インテルラゴスは、4.309kmの短い1周のなかにタイトなインフィールドセクションと高速ストレートが組み合わされた、反時計回りのサーキット。
前戦メキシコの舞台エルマノス・ロドリゲスは標高約2200mに位置する高地で、その特殊な環境にできるだけうまく対応するため、ホンダは旧型パワーユニットのスペック2に戻すという判断をした。しかしシーズン残り2戦では再び最新型を搭載して戦うものとみられている。
インテルラゴス・サーキットも標高約800mと高地にあるが、今回は最新仕様のパワーユニットを使う予定だと、トロロッソのブレンドン・ハートレーが明かした。
「今回、ホンダエンジンの最新スペックで走る予定なので、(前戦より)大幅にパフォーマンスが向上することは分かっている。さらに、新しいエアロキットを使うことで、パッケージの性能がより一層上がるはずだ。新エアロは僕のドライビングスタイルに合っているしね」とハートレーはブラジルGPに向けてコメントしている。
田辺F1テクニカルディレクターは、インテルラゴスにおけるパワーユニットにとってのチャレンジについて次のように語った。
「シーズンも残すところあと2戦となり、次は南米での唯一のレースとなるブラジルGPに向かいます」
「インテルラゴス・サーキットはカレンダーの中で2番目に短いですが、いくつか考慮すべき特徴を持つトラックです。そのひとつとして、約800mの標高があります。標高2200m超だった前回のメキシコGPほどには厳しくありませんが、ターボの負荷とクーリングについては平地と比較して若干厳しくなります」
「また、急な天候変化でも有名なサーキットですので、あらゆるコンディションに対応できるよう準備を進めます。過去のレースでの雨による波乱を覚えている方もいらっしゃると思いますが、個人的にはアイルトン・セナ選手が雨の中でマシンにトラブルを抱えながら母国グランプリ初優勝を果たした1991年のレースが特に印象に残っています」