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JSB1000最終戦にスポット参戦するSBKライダーとBSBライダー。関係者に聞くふたりの印象

2018年11月04日 09:21  AUTOSPORT web

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JSB1000最終戦にスポット参戦するトプラク・ラズガットリオグルとブラッドリー・レイ
海外から2名の有力ライダーがスポット参戦している全日本ロードレース最終戦JSB1000クラス。Kawasaki Team GREENはスーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦中のトルコ人ライダー、トプラク・ラズガットリオグルを起用。ヨシムラスズキMOTULからは、イギリススーパーバイク選手権(BSB)で活躍するブラッドリー・レイがエントリーしている。各チーム監督とレイに参戦の経緯などを聞いた。

■鈴鹿で速さ見せるも負傷欠場となったラズガットリオグル
 SBKに参戦中のトルコ人ライダー、トプラク・ラズガットリオグルを起用したKawasaki Team GREEN。同チーム釈迦堂利郎監督は「体調不良で欠場となった松崎克哉の代役を探している時に、SBKで勢いある走りを見せている若手のラズガットリオグルが目につきました。私から提案し、各関係者の協力もあって、彼の全日本ロード参戦が決まったんです」。

 ラズガットリオグルは11月2日のART合同走行においてヘアピンカーブで他車と接触して転倒。右鎖骨骨折により以降の欠場を余儀なくされ、その日のうちに帰国の途に就いた。

 しかし自身初走行となる鈴鹿サーキットでいきなり上位につける好タイムをマークし、SBKライダーの底力を披露。釈迦堂監督も「ビックリするような走りでしたね」と舌を巻く。

「ブレーキングから倒し込みにかけては、特にめざましいものがありました。ジョニー(ジョナサン・レイ)のスムーズさとはまた違うアグレッシブな走りが彼の持ち味です。いきなりの好タイムは日本人ライダーにもいい刺激になったのではないでしょうか」。来年の鈴鹿8耐の参戦体制に影響するか、という問いには「今のところまっさらです」とコメントした。

■自分から全日本ロード参戦を申し出たレイ
 ヨシムラスズキMOTULからはブラッドリー・レイがエントリー。レイはイギリススーパーバイク選手権(BSB)で活躍する22歳のイギリス人。今年の鈴鹿8時間耐久ロードレースに同チームから出場し、ハイレベルな日本のレースに魅せられた彼は、今回、自分から全日本ロード参戦を申し出た。

「鈴鹿8耐は自分にとってすごく楽しかったし、いい経験にもなった。日本には、中須賀や高橋のように素晴らしく速いライダーたちがいるからね。全日本でも戦ってみたいと思っていたら、BSBでの僕のチーム、ビルドベーススズキとヨシムラがうまく連携してくれて、今回の参戦が実現したんだ」とレイ。予選ではレース1で4番手、レース2で6番手につけ、決勝でも上位を狙う。

 決勝についてレイは次のように語る。

「予選はすごくうまくいったけど、みんな速いからね。決勝はまた違った展開になると思う。でも、僕もマシンをさらに進歩させて、鈴鹿8耐とは異なるレースを精一杯楽しむつもりだよ」

 ヨシムラの加藤陽平監督は「MFJグランプリならではのライダーラインナップになりました。津田拓也、渡辺一樹、そしてレイの3名で、レースファンの皆様に楽しんでいただけるレースをしたい」と笑顔を見せる。

「レイは将来性のある若手。これから間違いなく伸びてきます。ぜひ名前を覚えていただきたいですね」