フレデリック・ワイズマン監督のドキュメンタリー映画『エクス・リブリス ニューヨーク公共図書館』が、2019年5月18日から東京・神保町の岩波ホールほか全国で順次で公開される。
2016年に『アカデミー賞』アカデミー名誉賞を受賞したフレデリック・ワイズマン監督。本館と92を超える分館に6000万点のコレクションを誇り、漫画『BANANA FISH』やドラマおよび映画『SEX AND THE CITY』の「聖地」としても知られるニューヨーク公共図書館の舞台裏などを映し出す。原題は『Ex Libris - The New York Public Library』。
タイトルの「Ex Libris」は「~の蔵書より」を意味するラテン語で「蔵書票」「図書票」とも訳され、本の持ち主を明らかにするために本の見返し部分に貼られている小紙片を指す。ワイズマン監督はタイトルにこの言葉を加えた理由について、「一種の内輪ジョークでもある。僕の義父が、蔵書のすべてにエクス・リブリスという文字と自分の名前を表記していたからね」とコメントしている。
なお現在、ワイズマン監督の『ニューヨーク、ジャクソンハイツへようこそ』が公開中のほか、11月4日には東京・神保町ブックセンターで舩橋淳、鈴木一誌がワイズマン監督について語るトークイベントを実施。さらに11月6日から東京・飯田橋のアテネ・フランセ文化センターでは上映企画『フレデリック・ワイズマンの足跡 Part.1 1967年―1985年』の第3期が開催される。
■フレデリック・ワイズマン監督のコメント
私は昔から公共図書館が大好きで、色々なことを学び発見し、驚きや刺激をもらえる場所として利用してきた。しかし、この映画を作って初めて、ニューヨーク公共図書館の奥深さ、領域の広さ、本館と92の分館ですべての階級・人種・民族を対象にした幅広いサービスを提供していることを知ることができた。また、膨大な蔵書やコレクション、幅広い活動プログラムに魅力を感じるとともに、さまざまな分野で助けを求めてやってくる人々の相談に乗っているスタッフの本気度と熱意にも惹かれた。