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アメリカ主体のラリークロス初代王者スピード、2019年はスバルへ移籍。「上り調子にあるチーム」

2018年11月03日 09:41  AUTOSPORT web

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ARXの初代王者に輝いたスコット・スピード(中央)が2019年にスバルへ移籍する
2018年に新設されたARXアメリカズ・ラリークロスの初代チャンピオンを獲得したスコット・スピードが、2019年シーズンに向けてスバル・ラリーチームUSAへ移籍するとアナウンスした。

 ARXはヨーロッパやアメリカを中心に人気を得ているラリークロスのひとつで、世界選手権であるWorldRX世界ラリークロス選手権を運営するIMGが立ち上げた北米向け新シリーズだ。

 2017年限りで消滅したGRCグローバル・ラリークロスでもチャンピオンを獲得しているスピードは、アンドレッティ・オートスポートからARXに参戦。GRCでも愛機だったフォルクスワーゲン・ビートルを駆って4戦中3戦で勝利し、シリーズの初代チャンピオンに輝いた。

 タイトル防衛がかかる2019年に向けて、スピードは長年在籍したアンドレッティを離脱すると発表。新たにスバル・ラリーチームUSAへ加わり、スバルWRX STIでシリーズ連覇に挑む。

 スバルには2018年のレギュラードライバーだったパトリック・サンデル、クリス・アトキンソンのふたりも残留する見込みで、チームは2019年のARXにも3台体制で臨むことになる。

「2019年の活動プランを公式にアナウンスすることができてうれしく思う。僕はこれまでF1やNASCAR、フォーミュラEなど世界中のモータースポーツで活動してきた」とスピード。

「ラリークロスについては、すでに4年間戦っていて、このなかには初代ARXチャンピオンの称号も含まれている。そして2019年に向けた新たなチャプターをアメリカで、そしてスバルとアメリカズ・ラリークロスでスタートさせる」

「スバルはARXで上り調子にあるチームであり、初期からアメリカ国内のラリークロスで活動を続けてきたチームでもある。毎戦、チームがファンから熱烈な声援を受けていることにも驚かされていたよ」

「またパトリック・サンデルとクリス・アトキンソンと一緒に仕事ができることも楽しみなんだ。彼らはラリークロス界のトップドライバーだし、今シーズンもWRX STIで目を見張るような走りをしていた」

「(2018年に)彼らが開発してきたものがあれば、スバルはARXで勝利できると確信している。新たにチャンピオンの称号を手にすることを楽しみにしているよ」

 スピードが離れるアンドレッティ陣営は2019年のラインアップを含む活動プランはアナウンスしていないが、アメリカの自動車サイト『AUTOWEEK』は1台または2台のフォルクスワーゲン・ビートルで継続参戦する見込みとしながらも、フォルクスワーゲンがベース車両を変更する可能性や撤退の可能性も指摘している。

 仮に継続参戦する場合は、スピードのチームメイトだったタナー・ファウストが引き続きステアリングを握る可能性が高そうだ。

 またAUTOWEEKでは、フォード陣営も2台のフォーカスを継続投入する見込みとしたほか、プライベーターがルノーやミニを使って参戦する可能性もあるとしている。

 なお、現時点でアナウンスされていないARXの2019年開催スケジュールについては、11月中には正式発表される見込みだとしている。