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アストンマーチン、3チームに新型バンテージGT3を先行供給。アブダビ開催のガルフ12時間参戦へ

2018年11月02日 14:11  AUTOSPORT web

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初の公式戦となったVLN8で総合4位となった新型アストンマーチン・バンテージGT3
アストンマーチン・レーシング(AMR)はオマーン・レーシング with TFスポーツ、Rモータースポーツ、ビーチディーンAMRの3チームに新型GT3カー『アストンマーチン・バンテージGT3』をデリバリーし、12月15日にアブダビのヤス・マリーナ・サーキットで開催されるガルフ12時間に挑む。

 2012年にリリースされた『アストンマーチンV12バンテージGT3』の後継機となる新型バンテージGT3は、ロードカーのフルモデルチェンジにあわせて開発されたアストンマーチンのニューウエポンだ。

 すでにWEC世界耐久選手権のLM-GTEプロクラスに参戦しているGTEマシン『アストンマーチン・バンテージAMR』の派生モデルとなるバンテージGT3は今年6月にル・マン24時間の会場で初公開され、10月上旬にはAMRの手によってVLNニュルブルクリンク耐久シリーズ第8戦で公式戦デビューを飾ると、そのレースで総合4位を獲得。開発が順調に進んでいることを周囲にアピールした。

 そんなAMRは今回、先代のV12バンテージGT3を使って世界各地のGT3レースを戦うカスタマーチームの中でも特にAMRとの関係が深いオマーン・レーシング/TFスポーツ、Rモータースポーツ、ビーチディーンAMRの3チームに新型GT3を先行デリバリーするとともに各チームへの支援を行う。

 3台のバンテージGT3のうちプロクラスに参戦するのは2台。1台目はWECのGTEアマクラスとブリティッシュGTに参戦しているTFスポーツ、ブランパンGTシリーズ・エンデュランスカップなどに参戦するオマーン・レーシングのジョイントチームが走らせるマシンだ。

 チームはスカイブルーとホワイトを基調とするオマーン・レーシングカラーのマシンイメージを公開するとともに、3名のドライバーラインアップを発表。2017年のル・マンGTEプロクラスウイナーであるダレン・ターナーとジョナサン・アダム、オマーン人ドライバーのアマード・アル・ハーシーが新車をシェアする。

■2019年DTM参戦のRモータースポーツの3人目は未定

 同じくプロクラスに挑むRモータースポーツは、2019年からアストンマーチンブランドを背負ってDTMドイツツーリングカー選手権に参戦する準ワークス的存在。2018年は2台体制でブランパンGTシリーズ・エンデュランスカップに初参戦すると、総合優勝1回、3度のポールポジション獲得という好成績を残している。

 そんなチームはブランパンGTシリーズでV12バンテージGT3のステアリングを握ったジェイク・デニスとマービン・キルヒホーファーの起用をアナウンスしているが、第3ドライバーについては現時点で確認されていない。

 唯一プロ・アマクラスに参戦するビーチディーンAMRはブリティッシュGTで活躍するチームで、ガルフ12時間にはアンドリュー・ハワード、ヒューメイド・アル・マサッド、クリス・ダイソン、そしてアストンマーチンワークスドライバーのロス・ガンという布陣で挑む。

「2019年初頭に予定しているホモロゲーション登録を前に、主要パートナーチームが新型バンテージGT3でアブダビの耐久レースに参戦することは今後のマシン開発における大きなステップとなるだろう」と語るのはアストンマーティン・レーシングのデビッド・キング社長。

「バンテージGT3はトップレベルのカスタマーチームがレースを戦うために造られたマシンだ。我々はこのクルマがガルフ12時間で優勝争いに加われると確信している」

「また、今回参戦するパートナーチームから得られるデータは、2019年から幅広いカスタマーに供給することになる新型マシンのさらなる開発と改良に大いに役立つはずだ」

 2018年大会で8回目の開催を数えるガルフ12時間はふたつの6時間レースで構成され、12月15日9時(日本時間14時)にスタートが切られる予定だ。