セバスチャン・ベッテルが2018年のF1タイトルを逃したことは、彼が絶頂期を過ぎたことを示していると、ジャッキー・スチュワートは考えている。
ベッテルはメキシコGPにおいて、最大のライバルであるルイス・ハミルトンにタイトル争いで敗北を喫している。ベッテルはシーズン後半のバトルでの多くの不運とミスにより、ハミルトンを優位に立たせてしまっていた。
「セバスチャンは絶頂期を過ぎているが、ルイスはまだいけるだろうね」とスチュワートはドイツのBildに語った。
「セバスチャンが調子を取り戻すことができないとは言わないが、難しいだろう。なぜならあのようなシーズンの後では、自分自身についてや、やりたいこと、やりたくないことについて、より批判的になってしまうからだ」
3度のF1世界チャンピオンであるスチュワートは、ベッテルがハミルトンより2歳年下であることを指摘しつつ、ベッテルの4度のタイトル獲得は、キャリアの早すぎる段階で達成されてしまったと考えている。一方でスチュワートは31歳のベッテルの度重なるミスに着目し、これが彼の限界であるかもしれないと示唆した。
「ベッテルは20歳でF1デビューし、26歳までに4度のチャンピオンに輝いた」とスチュワートは語った。
「他の誰かのせいにし続けることはできない。世界選手権を戦うなかで、自分の動きが問題となるようなら、必ずしもそれを試す必要はない。適切な瞬間を待つのだ」と彼は付け加えた。
「私はセバスチャンのことをとても気に入っているし、彼は非常に優れたドライバーだ。とても感情的だし、技術面ではいまだに最高のドライバーだろう。だが以前のような明晰な頭脳は、今の彼にはない」
いまやミハエル・シューマッハーの7度の世界タイトル獲得記録も、ハミルトンの視野には入っている。ハミルトンはこの偉大なドライバーの記録に肩を並べたいと思っており、追いつくことは可能だと見られている。スチュワートは、ハミルトンの目標は達成されるだろうと考えている。
「多くの理由から、彼ならば達成できるだろう」とスチュワートはハミルトンに最後に残された目標について語った。
「今ではより多くのレースが開催されているし、運営も良くなっている。ファクトリーは優れており、チームは大規模になっている。そして成功を収めるために、かつてないほどの多額の資金が投入されているのだ」