今週末11月3~4日にシリーズ最大の1戦、ブエノスアイレス200kmの開催を控える南米アルゼンチンの人気ツーリングカー・シリーズ“スーパーTC2000”に、WTCR世界ツーリングカー・カップに参戦するエステバン・グエリエリが新型『ホンダ・シビックSTC2000』とともにスポット参戦を果たすことが発表された。
2018年のWTCRではミュニッヒ・モータースポーツに所属し、FK8ホンダ・シビック・タイプR TCRでタイトル争いを繰り広げているグエリエリは、そのシリーズレギュラー参戦と並行して、南米ブラジルのSCBストックカー・ブラジルにも挑戦するなど精力的に活動を続けてきた。
その一環として、母国アルゼンチンで自らのキャリアをスタートさせ、昨季もシトロエンC4ラウンジで戦ったシリーズに復帰参戦し、新型モデルのデビュー戦でステアリングを託される重責を担うこととなった。
今回、この新型『ホンダ・シビックSTC2000』を投入するRAMレーシング・ファクトリーは、エスクーデリア・フェラby RAMレーシングとして昨季STC2000にフォード・フォーカス3セダンを投入し、現TOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナのダミアン・フィネンチを擁して勝利も挙げるなど、プライベーターながら印象的な活躍を披露してきた。
すでに今夏にもSTC2000最大のイベントに向け新型マシンの投入を表明していた同チームは、1台体制のプライベーター・エントリーながらもニューモデルを完成させ、グエリエリとともにサンティアゴ・マロをドライバーに起用。
マロは2017年シーズンにエスクーデリア・フェラby RAMレーシングで、フォード・フォーカス3セダンをドライブしてフルシーズンを経験している。
かつてはファクトリーバックアップのホンダチームを運営し、ホセ-マリア・ロペスとともにタイトルも獲得しているヴィクトール・ロッシ代表は、ふたたびホンダブランドのマシンでシリーズに復帰できることに「とてつもなく興奮している」と期待を語った。
■2019年には2台体制でのフルシーズンエントリーを目指す
「我々がスーパーTC2000に復帰するにあたり、最適なベースモデルは何かと考え続けてきた。世界中のあらゆるモデルを検討した結果、この新型ホンダ・シビックこそが我々の未来を託すにふさわしいクルマだと思ったんだ」とロッシ代表。
「エッジの効いたボディラインはエアロダイナミクス面でも恩恵があるだろうし、なにより我々チームの歴史において、TC2000に続いてこのスーパーTC2000でもホンダのマシンを投入するという、最後のピースを埋める時期が来たと判断したんだ」
また今回は1台体制でのエントリーとなるRAMレーシング・ファクトリーだが、来季2019年に向けては2台体制でのフルシーズンエントリーを目指しているという。
この週末、11月3~4日にオスカー・ファン・ガルベスを舞台に開催されるブエノスアイレス200kmはシリーズの1戦でありながら、レギュラーイベントとは異なりマシン1台につき2名のドライバーを登録する耐久イベントとなる。
かつてはルチアーノ・ブルティやエンリケ・ベルノルディ、タルソ・マルケスやクリスチャン・フィッティパルディといった南米勢に加え、アラン・メニュやアンソニー・リード、ニコラ・ラリーニ、ファブリツィオ・ジョバナルディ、トム・コロネル、ロブ・ハフら、例年グローバルに活躍するゲストドライバーが数多く参戦してきた。
また昨年は隣国ブラジルの人気シリーズであるストックカー・ブラジルの一行がマシンを運び込みデモンストレーションランを開催すると同時に、将来の交流戦開催に向けた協議を本格化させるアナウンスも行っている。