MotoGP第17戦オーストラリアGPで、中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は14位フィニッシュを果たした。レースではタイヤの摩耗に苦しみながらも、日本GPに続きポイントを獲得している。
「難しい週末でした」と中上はオーストラリアGPのレースウイークを振り返る。予選では前日よりも低い温度に苦戦し、Q2突破を逃した。
決勝レースでは天候に恵まれ、路面温度は予選日よりも上がり、風も少ない状況。そんなコンディションのなか、中上は決勝レーススタート前、タイヤ選択に迷っていたという。
最終的に中上が下した決断は、フロントにミディアムでリヤにソフト。リヤにソフトを選んだのは、序盤にペースを上げることが目的だった。
「リヤ用にソフトコンパウンドのタイヤを選択したのは正解だったと思います」
そう語る中上は、好スタートを切ったものの2周目に大きく順位を落としていた。風によって大きくマシンが振られてブレーキパッドが開き、1コーナーに向かってブレーキが効かない状況になってしまったという。1コーナーでオーバーランを喫した中上はポジションを失い、20番手にまで沈んだ。
序盤から苦しい展開となるなか、中上は着実に順位を回復して一時は12番手にまでポジションを上げた。最終的に14位でレースを終えたが、日本GPに続くポイント獲得。それでも己が期待していたほどのレースができなかったことに、悔しさを表す。
「終盤の10周は摩耗が激しく、かなり厳しい状態になっていました。特にラスト5周は、もうほとんど何もできないような状態でした。ラップタイムの面でも、思っていたほどのペースを刻むことができませんでした。最終的にはポイントを獲得できたとはいえ、自分としては残念な結果でした」
2018年シーズンのMotoGPも残るは2戦。今季をいい形で締めくくるためにも、悔しいレースのままでは終われない。