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トランプ大統領、ピッツバーグ銃撃事件後にKY発言連発 「この国の未来は真っ暗」の声

2018年10月29日 10:22  Techinsight Japan

Techinsight Japan

トランプ大統領、またしても空気の読めないジョーク放つ(画像は『The White House 2018年10月25日付Instagram「This afternoon, President @realDonaldTrump heads to @HHSGov to discuss his plan to drive down drug prices.」』のスクリーンショット)
現地時間27日に発生した米東部ペンシルベニア州ピッツバーグでの銃撃事件。この日、メリーランド州アンドルーズ空軍基地にて記者団の前でコメントしたドナルド・トランプ大統領はその後、専用機「エアフォースワン」で次の目的地インディアナ州インディアナポリスへと向かった。同地では銃撃事件直後のタイミングにもかかわらず自虐ジョークを連発、しかも同日夜にはMLBワールドシリーズについてツイートするなど、空気の読めない発言やタイミングで再び国民から大きなひんしゅくを買うこととなった。

27日午前、米東部ペンシルベニア州ピッツバーグで11人の死者と多数の負傷者を出す銃撃事件が発生した。“hate-crime(ヘイト・クライム)”と呼ばれるこの事件は、シナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)付近で発生、容疑者のロバート・バウアーズ(46)は同地で行われていた宗教行事の会衆に向けて発砲し、反ユダヤ的な発言を繰り返していたと伝えられている。

大惨事となったこの銃撃事件を受け事件発生から数時間後、ドナルド・トランプ大統領はメリーランド州アンドルーズ空軍基地で記者団の前に姿を現わし、以下のようにコメントした。

「礼拝所に武装した衛兵がいれば、結果はもっとマシだったはずだ。でも彼らはそれをしなかった。」

今年に入ってからだけでも、米国内各地の学校で銃乱射事件が多発しており、銃規制強化を求める声が高まる中での大統領のこの発言には、多くの国民が違和感を覚えたと同時に、犠牲者やその家族を顧みないトランプ大統領の偏ったものの見方に失望したようだ。

そしてその数時間後、今度は専用機「エアフォースワン」にて次なる目的地インディアナ州インディアナポリスへと向かったトランプ大統領。同市スポーツアリーナ「バンカーズ・ライフ・フィールドハウス(Bankers Life Fieldhouse)」にて開かれた「FFA(Future Farmers of America)」のコンファレンスに出席したのだが、ここでもまた空気の読めない自虐ジョークを連発し、ひんしゅくを買った。

「ある人にこう言われたんだ。『今日はいつもと髪型が違いますね』って。だからこう言ったのさ。今朝は例の不幸な事件についての取材があって、エアフォースワンの翼の下に立ってたんだ。風は吹き荒れるし雨は降るしでずぶ濡れになってしまってね。で、今日の髪型はこんな風になってしまった訳なんだ。」

「少なくとも、これで地毛だってことはわかっただろう?って言ってやったよ。」

会場から少し笑いが漏れたことで上機嫌になったのか、大統領の自虐ジョークはさらにエスカレート。

「今日は髪型が決まらなかったから、このコンファレンスもキャンセルすべきだったかな。」

「でもその人にこう言われたよ。『今日の髪型はいつもより決まってますよ』ってね。」

このようなオチをつけ、自身の髪型をネタに会場から笑いをとったトランプ大統領。銃撃事件で多数の命が奪われた直後にもかかわらずジョークを繰り返す大統領には、

「本当に失望した。」

「被害者の家族が聞いたらなんと思うか…。」

「銃撃事件を受けての自粛じゃなく、髪型が決まらなかったらキャンセルって…いくら冗談だとしても配慮に欠けすぎ。」

などと批判が殺到した。

そしてトランプ大統領は同夜、この日行われていたMLBワールドシリーズ第4戦「ボストン・レッドソックス」対「ロサンゼルス・ドジャース」について言及。好投していたリッチ・ヒル投手を降板させ、4-0とリードしていたにもかかわらず、引き継いだ投手たちが次々と失点し9回表に5失点を許してしまった展開に「これはマネージメントがよく犯す、ビッグ・ミステイクだ!」とドジャースの監督らを痛烈に批判したのであった。

このツイートには、

「ろくにルールを知らない奴は引っ込んでろ!」

「それなら自分が大統領を辞任して、球団でも買えばいい。国民はその方が喜ぶはず。」

「他にやるべきことがあるでしょう? 野球なんか見ている場合じゃないのでは?」

「ピッツバーグで多くの命が失われたっていうのに、大統領は呑気に野球観戦? この国の未来はお先真っ暗だな。」

など、またしても痛烈な批判を受けてしまうこととなった。

行く先々で場違いな発言を繰り返すトランプ大統領を「米国の恥」と呼ぶ国民も少なくない。来月に控えた中間選挙投票結果の行方に、ますます注目が集まりそうである。

画像は『The White House 2018年10月25日付Instagram「This afternoon, President @realDonaldTrump heads to @HHSGov to discuss his plan to drive down drug prices.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 c.emma)