2018 SUPER FORMULA
JMS P.MU/CERUMO・INGING Race Report
第7戦 鈴鹿サーキット
◆10月27日(土) 予選
#1 石浦宏明 11位
#2 国本雄資 9位
<予選>
天候:曇り|コース状況:ウエット→ドライ
全日本スーパーフォーミュラ選手権の最終戦となる第7戦が鈴鹿サーキットで開催。タイトル争いに向けて、JMS P.MU/CERUMO・INGINGはポールポジションを目指し予選に臨んだが、わずかな差でQ3進出はかなわず。石浦宏明が11位、国本雄資が9位となった。
今シーズンのスーパーフォーミュラも、いよいよ最終戦。現在ランキングトップはニック・キャシディ選手で、石浦は4ポイント差の2位につけている。この最終戦では優勝すると通常のポイント10点に加え、ボーナスポイントの3点が加算。ポール・トゥ・ウィンを達成すれば14点と大量得点を得られる。2位表彰台で得られるのは8点のため、石浦は優勝を飾ればライバル勢の結果に関係なく、自身3度目の戴冠を決めることができる。
また、チームタイトル争いでは、トップと3点差の3位につけており、3年連続のチームタイトル獲得も十分射程圏内の位置につけて、この最終戦に挑むことになった。金曜日に行われた専有走行はドライコンディションだったが、今回初めて併催となったFIA WTCR (ワールド・ツーリングカー・カップ)の影響で路面コンディションが悪化していたこともあり、全体的にタイムが伸び悩む傾向に。石浦は最後のアタックでスピンを喫したために11番手。国本雄資は1分38秒779で5番手という結果だった。
その夜半から雨が降り出し、予選日の朝はウエットコンディション。フリー走行開始時点で降雨はなかったものの、路面の水は最後まで残り、なかなかコンディションは回復しなかった。
石浦、国本の2台は、セッションの前半はピットで路面状況の回復を待ちつつ、ライバル勢の動向をうかがっていたが、セッション開始から25分が過ぎたところで石浦がコースイン。1分49秒867で暫定10番手のタイムを記録するとピットへ戻り、その後は最後まで待機。セッションの終盤にソフトタイヤを装着しコックピットには収まったが、結局臨んだようなコンディションの回復が見込めず、そのまま終了となった。
国本は残り時間が10分を切ったところでソフトタイヤを装着してようやくのコースイン。マシンチェックが主なメニューで、タイムアタックを行うことなくセッションを終えた。
フリー走行が終わったころから日差しも出始め、路面コンディションは向上。午後0時35分に予選Q1がスタートしたときには、気温21度、路面温度は25度というコンディションで、ところどころウエットパッチは残っているものの、スリックタイヤでのアタックが十分可能な状況だった。
JMS P.MU/CERUMO・INGINGの2台は先頭でコースイン。それぞれが計測2周を終え、3周目に入ったところで、1台のマシンがオイル漏れから出火。このためセッションは赤旗中断となってしまう。
約15分の中断ののちにセッション再開。2台はそのままユーズドタイヤでいったんコンディションチェックを行うと、残り時間が6分になったところで新しいミディアムタイヤを装着してコースイン。1周をウォームアップに充てると、国本が1分38秒941をマークし暫定2番手、最終的に6番手でQ1突破に成功した。
石浦も、2周のウォームアップののちに1分39秒407をマークして11番手でQ1突破。2台そろってQ2へと駒を進めた。
10分のインターバルを挟んでQ2開始。それぞれタイミングを計って、国本の方が先にコースへと入っていった。ウォームアップを終えて、計測2周目でのアタック。Q1での自己ベストから0.3秒縮め1分38秒597をマークし、暫定ではQ3進出ポジションに収まっていたが、その後 続々とライバル勢がタイムを更新していき、最終的には9番手に。100分の3秒差という僅差で惜しくもQ3進出を逃すこととなった。
一方の石浦も、国本と同じく計測2周目でアタックに向かう準備をしていたが、直前を走るマシンにふたをされる形で、いったん仕切り直し。計測3周目での、ベストなタイミングを過ぎたアタックとなってしまったために、1分38秒761で11番手となり、ここで予選終了となった。
2台そろって中盤のグリッド獲得となったJMS P.MU/CERUMO・INGING。タイトル獲得に向けては厳しいグリッドとなったが、今シーズン採用されている2スペックタイヤ制は大きな順位変動の可能性も十分ある。明日は戦略も駆使して、チーム一丸となって逆転勝利を目指す。
ドライバー/#1 石浦宏明
「前のマシンにタイミングを合わせる形で、予定していた周にアタックができませんでした。予選は僅差の戦いなので、例えば内圧やタイヤのピークなどがわずかにずれただけでもQ3進出は難しくなります」
「フリー走行までの感触では、Q3に進めるだけのポテンシャルはあったと思うので残念ですが、決勝ではレースペースの良さを発揮できるよう、やれるだけのことをやりたいと思います」
ドライバー/#2 国本雄資
「金曜日は少しトラブルで時間を無駄にしてしまいましたが、クルマのバランスに問題はなく、そのフィーリングを維持したまま予選に臨みたかったので、今日のフリー走行ではあまり走りませんでした」
「Q1はまずまずの結果でしたが、ドライビング的にもう少し詰めたい部分があり、それを改善できたQ2では完ぺきなアタックができました。ただ、タイヤの内圧で想定外の状況になり、コース後半でタイムが伸ばせなかったのが残念です」
「ポテンシャルがあるのは感じていますし、自分としても乗れている感覚はあります。明日は追い上げられるように頑張ります」
監督/立川祐路
「いろいろ“たられば”を言っても仕方ありません。結果として、今日の予選はライバルに対して後れを取ってしまいました。昨日から今日にかけてコンディションが変わり、今朝もドライではほとんど走れていないなか、うまくやらないと難しい予選になるなとは想定していたのですが……」
「チャンピオンシップを考えると、少なくともランキング上位の2人の前にはいたかったですが、残念です。非常に厳しい状況に追い込まれてはいますが、明日は挽回できるよう、思い切って頑張ります」
総監督/浜島裕英
「路面コンディションがいろいろと変化していくなかで、2台とも調子は良かったとは思うのですが、勝負となる予選の状況に合わせ切れませんでした。明日はとにかく集中して、上位を目指します」