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大麻を吸ったまま12時間、生後3か月の乳児をベビーカーに放置し死なせた母親(英)

2018年10月27日 10:22  Techinsight Japan

Techinsight Japan

放置された乳児は心肺停止で病院に搬送されたものの…(画像は『Manchester Evening News 2018年10月24日付「Three-month-old boy died after being left strapped to pushchair for 12 hours while his mum smoked cannabis」』のスクリーンショット)
生後3か月の乳児であれば、たとえ数時間であろうと親は決して目を離してはならない時期であろう。しかし、このほどイギリスで3か月の息子を半日も放置して死に至らせてしまった母親がいた。『The Sun』『Manchester Evening News』などが伝えている。

英グレーター・マンチェスターのロッチデールで、まだ生後3か月の男の乳児が心肺停止の後に亡くなってしまった。後に母親は、乳児をベビーカーに乗せたまま12時間世話することもなく放置していたことが分かった。

この事件は昨年9月に起き、警察の捜査が進められていた。その最中、実は母親が乳児を放置している間に大麻を吸っていたことが判明し、再びメディアの注目を浴びることとなった。

母親は当時、夜中の午前1時から2時の間、大麻を吸うために自宅を出て地元の車の整備工場へ出かけていた。その間、乳児は厚手の毛布で包まれてベビーカーにストラップで固定された状態だった。母親は1時間ほどで戻ってきたが、大麻を吸った直後の人間が、乳児に対して適切な世話をすることが困難なのは明らかであろう。

そして翌日の午前11時頃、母親は乳児の顔に毛布がかぶさっており息をしていないことに気付いた。乳児は心肺停止の状態で病院へと運ばれたが、数時間後に医師により死亡が確認された。この母親は乳児の他にも当時7歳と4歳の子供がいるが乳児を妊娠している間、大麻の他にコカインも摂取していたことが判明した。

母親は妊娠中にペナイン・アキュート病院(The Pennine Acute Hospitals)の助産師に薬物を使用していることを打ち明けていた。本来、母親が薬物を使用しているという事実が発覚した場合、特別に専門の助産師を配属させる必要があったが、その1週間後に母親は地域のソーシャルワーカーに「薬物はもう止めた」と話したため、特別な措置は取られなかった。事件を受けて作成された報告書には次のようにあった。

「母親は薬物を乱用していたことにより乳児の就寝時の安全を確保する能力に欠け、12時間も放置していた。もし薬物使用者のための専門の助産師の存在があったなら必要な改善策をアドバイスして、それを強制的に実行させることにより、彼女の薬物に対する執着は和らいでいたかもしれない。」

また母親は、巡回保健師から乳児の就寝時の世話について「キルト状のブランケットは乳児にとって暑すぎるのと窒息の恐れがあるため危険だ」とアドバイスを受けていたが、実際には改善することをしなかった。驚くことに今回の母親のように妊娠中や子育て中に大麻を吸う親が増えているとのことだ。

それを裏付けるように、ロッチデール地区児童安全保護理事会では「実に多くの親が子供を抱きかかえながら大麻を吸うが、彼女もそのうちの一人だ。またコカインやヘロインに比べ、大麻の使用が多いようだ。親がドラッグを使うことで生活が荒れ、子供の安全の確保や生活の安定の維持ができなくなるケースはあとをたたない」と報告している。

画像は『Manchester Evening News 2018年10月24日付「Three-month-old boy died after being left strapped to pushchair for 12 hours while his mum smoked cannabis」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)