スーパーフォーミュラの2018年チャンピオンを争う3人のドライバーたち いよいよ10月27~28日、鈴鹿サーキットで今季最終戦『JAF GRAND PRIX SUZUKA』を迎える全日本スーパーフォーミュラ選手権。最終戦にチャンピオンの権利を残しているニック・キャシディ(KONDO RACING)、石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)、山本尚貴(TEAM MUGEN)の3人が、予選日を前にタイトル争いへの意気込みを語った。3人の現在のポイントともにコメントを紹介しよう。
ニック・キャシディ(KONDO RACING)
ランキング1位/29ポイント
「今シーズンを振り返ってみると、ミスひとつない素晴らしいシーズンになったと思っているんだ。だから今週末もミスのないレースにしたいと思っているよ。今季はオートポリスでレースができなかったことに悔いがあるけれど、それはもう過ぎたこと。週末はベストを尽くしていきたいと思っているよ」
「今日のフリー走行はまあまあのクルマの仕上がりだったと思っている。期待どおりだったんじゃないかな。明日の予選に向けては、どちらかと言えば石浦選手がライバルになってくると思うので、彼の順位が気になると思う。でも僕たちのクルマのパフォーマンスは、他のチームよりもそこまで優れているわけじゃない。そのなかでベストを出すことが僕の仕事だし、チームとともにうまく組み合わせて、ベストを尽くしたいね」
石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)
ランキング2位/25ポイント
「今シーズンは開幕3戦を終えた段階でポイントも獲れておらず、第3戦のSUGOまで0ポイントで、今年はチャンスがないのかと思っていた時もありました。ただ第4戦富士からいい流れになり、こうして最終戦でチャンピオンシップを争っている立場にいられるので、うまく挽回できたのかな、と思っています」
「毎年最終戦にチャンピオンシップの権利を残してくることを目標にやっているので、その点では順調に来られたのではないでしょうか。昨年はポイントリーダーで、天候のこともあったので緊張していた部分もありましたが、ビハインドの立場だと気が楽で、そこは昨年と違うところだと思っています。最終戦は失敗を恐れずに楽しんでやりたいですね」
「僕は開幕の鈴鹿が予選6番手でしたが、あまり速く走れたわけではないので、その原因を今週末見直して来ました。その確認を今日行い、思っていたとおりの結果を得られたと思っています。ただ走行の最後にスピンをしまして、タイムをちゃんと計測できずに終わったのですが、そこまではちゃんと走れていたし、思っていたとおりにいった部分もあります。いいフィーリングを掴めているので、ここまでは順調だと思っています」
「僕たちチャンピオンシップを争っているメンバーの他にも、絶対に勝ちたいと思っているドライバーも多いと思います。今日も熾烈な戦いでしたし、そのなかで僕としてはパフォーマンスを出し切って、自分たちが想定してきたことをしっかり組み立てられればと思います。優勝したレースでもそうやってきているので、それを崩したくないですね」
山本尚貴(TEAM MUGEN)
ランキング3位/24ポイント
「開幕戦の鈴鹿とSUGOで今季は2勝を挙げることができ、幸先のいいスタートが切れたシーズンだと思っています。ただ中盤戦で失速してしまいましたし、ポイントをとりこぼしてしまうこともありました。そのなかで今季、最終戦を迎えるにあたってチャンピオンシップの権利をもって、渦中にいられることが逆にラッキーだと思っているのが正直なところです」
「中盤戦の取りこぼしがあったなかで、こうしてここにいられることをチャンスだと思い、最終戦は思い切ってプッシュしたいと思っています。こういうチャンスは毎年来るものではないので、何が何でもチャンピオンを獲りたいと思います。カテゴリーは違いますが、今季はスーパーGTでもチャンピオンの権利をもって最終戦に臨めるので、そういうチャンスをもてる環境を作ってくれたホンダさんに感謝し、その気持ちをもちながら最後は全力で戦いたいと思います」
「フリー走行は順調に終わることができたので、いいパフォーマンスを確認することができました。ただ今日の夜は雨の予報がありコンディションも変わるでしょうし、それがどう転ぶか楽しみな部分はありますね」
「当然、ふたりを意識せずにはいられないですし、フリー走行が終わった後も、彼らがどこにいるのかは先に見ました。ただ石浦選手も言うとおり、僕たちだけがレースをして勝ちを目指しているわけではなく、チャンピオンシップに絡めなくとも、この一戦が大きく人生を変える人もいると思います。みんながさまざまな想いをもってこの一戦に賭けてくると思うと、この3人が簡単に勝てるかというとそうではない。予選からかなり熾烈な戦いになるでしょうね」