日雇労働者たちが多く宿泊する街として知られる大阪「あいりん地区」などを紹介するバーチャールユーチューバー「日雇礼子」が10月22日、自身のLINEスタンプを発売した。
日雇礼子は「バーチャルその日暮らしお姉さん」で、止むに止まれぬ事情で簡易宿泊所(ドヤ)を寝床にしている、という設定だ。10月26日現在、チャンネル登録者数は2.7万人で、計12本の動画を投稿している。
「いそげ!アブれる!」「一文無し」「生きると書いて闘うと呼ぶ」
スタンプは全24種類、120円だ。「おはよう…」「アカン」など汎用性の高いものや、「うれピー」「私はここらでドロンします」など懐かしいものの他、
「いそげ!アブれる!」(編注:日雇労働の就労斡旋を行う「あいりん福祉労働センター」では朝5時に窓口に並ばないと仕事をもらえず、その状況を「アブれる」という)
「中級ドヤァ…」「高級ドヤァ…」(編注:簡易宿泊所には彼女独自の基準があり、1000円以下を「大衆ドヤ」、1100~1500円を「中級ドヤ」、1600円以上を「高級ドヤ」としている)
といった日雇礼子らしいものも。また「一文無し」「今日を乗り越えれば生きれる!」「生きると書いて闘うと呼ぶ」などギリギリさが垣間見れるものもあった。
購入者に対して「ありがとう!うどん食べます」「天丼いただきます」
ツイッターでは、購入者と思われる人から
「日雇礼子さんスタンプになったんか、買うからこのお金で何かおいしいものでもお食べ」
「天どん代の足しにでもしてください」
「生活費の足しにして下さい」
などの声が寄せられた。これに対して日雇礼子は「ありがとう!うどん食べます」「天丼いただきます」などと返信している。
中には「これは汎用性高い!?」「タフ語録がないのに物足りなさを感じる…」「セリフに日雇礼子感が薄いあたり、これ相当リジェクトされただろ」という人もいた。現に発売を告知したツイートでは、
「現金仲間のみんな~!4回ほど私の存在そのモノを抹消された末になんとかLINEスタンプになれたわよ~ナウでヤング(古代メソポタミア語)なめちゃめちゃイケてるスタンプをよろぴくね」
と投稿している。スタンプ化まで苦戦があったようだ。