WRC世界ラリー選手権第12戦スペインは10月25日、スペインのバルセロナでSS1が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が総合首位につけた。総合2番手にはティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)、総合3番手にはオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)と、シリーズチャンピオンを争う面々が続いている。
ラリー・スペインの競技初日となる25日は、サービスパークが設けられたスペイン・サロウ近郊でシェイクダウンが行われた後、選手たちはそこから約110km離れた大都市バルセロナへ移動。現地18時過ぎにSS1が行われた。
このSS1は3.2kmのターマック(舗装路)ステージ。ただし、競技2日目の26日(金)はグラベル(未舗装路)が戦いの舞台となることから、ドライバーたちはグラベル仕様のマシンでSS1に挑んでいる。
トップタイムを記録したオジエは、このSS1をミディアムタイヤを使って走行。この判断が功を奏し、ステージ2位だったヌービルに対し、3.7秒差をつけてステージを制覇した。
「今日はタイヤ戦略がうまく機能したけど、明日どうなるかはわからない。(SS1でミディアムタイヤを使った分)ライバルより使えるタイヤが少なくなっているけど、マネジメントできるはずだ」
「とにかく今週末もタフな戦いになるだろうね」
開幕前のシェイクダウンでマシンを横転させるクラッシュを起こしたヌービルは、メカニックの修復作業もあり、SS1に出走。ハードタイヤとミディアムタイヤをミックスして臨んだが、オジエのタイムには届かなかった。
首位オジエと4.2秒差の総合3番手にタナクがつけたほか、トヨタ勢のヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は9.7秒差で総合11番手、エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)は9.8秒差で総合12番手だった。
シトロエンからスポット参戦しているセバスチャン・ローブ(シトロエンC3 WRC)はエンジンストールするアクシデントもあり総合27番手。同じくスポット参戦しているケン・ブロック(フォード・フィエスタWRC)は総合33番手だ。
下位クラスのWRC2では、新車のお披露目も兼ねてワークス参戦しているフォルクスワーゲンのエリック・カミリ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)が総合5番手でクラス首位。チームメイトのペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロGTI R5)は総合15番手/クラス5番手でSS1を終えている。
トミ・マキネン・レーシングから参戦している勝田貴元(フォード・フィエスタR5)は総合29番手/クラス18番手。クラス首位のカミリとは11.4秒差だ。
ラリー・スペインの競技2日目となる26日(金)はSS2~7の6SSが行われる。