東京都は10月25日、生活情報サイト「東京くらしWEB」で、法令違反が確認された架空請求事業者の情報を更新した。「AVアラート」や「通信事業者委託指定センター」など計13事業者が新たに追加された。
「AVアラート」は、「あなたがアダルト動画を見ていた様子を録画した」という旨のメールを不特定多数に送信。2日以内に570ドル(約6万4000円)をビットコインで支払わなければ、家族や同僚にその映像を送ると脅迫していた。
「私たちはあなたの小さな秘密を知っています」
セキュリティ専門家によるニュースサイト「トレンドマイクロ」は10月3日、この架空請求のメールについて注意を喚起した。9月19日から9月30日までの12日間で少なくとも3万通の詐欺メールが送信され、指定の支払先に250万円相当のビットコインが入金されたという。複数の被害者が要求された金額を支払ってしまったようだ。
東京都が今回掲載した業者のうち「私はあなたのアカウントをハックしている」も同様の手口の詐欺メールだ。こちらは差出人が「私は国際的なハッカーグループの一員です」と名乗っている。
「私たちはあなたの小さな秘密を知っています(中略)私たちはあなたの行為を見て、ポルノのウェブサイトに記録しました。あなたの味はとても変わっています。しかし、重要なことは、時にはあなたのウェブカメラであなたを録画し、あなたが見たものと録画を同期させることです!」
48時間以内に550ドル相当のビットコインを支払わなければ、デバイス上の全ての連絡先に録画を送ると脅している。
「滞納金として624,600円の支払義務が課せられております」
「総合電子料金相談窓口」はWEBコンテンツの未納料金62万4600円を支払うよう要求。支払わない場合は、債務者の財産を差し押さえるという。
「WEBコンテンツ[アプリ等含む]に登録をされ、2週間の無料期間中に解約処理を行わなかったために、サイト継続の利用意思があるとみなされ、月額の情報サイトの利用料金、並びにサポート費用等が発生し、現時点で未払いの状態になっており滞納金として【624,600円】の支払義務が課せられております」
このメールではすでにウェブコンテンツの管理者が民事訴訟を起こしており、今後刑事告訴に移行すると警告している。
東京都は9月、架空請求サイトの情報も更新。こちらもアダルト系のサイトだ。都は「不用意にクリックしないようにしましょう。誤ってクリックしてしまった場合は、請求に応じないようにしましょう」と呼びかけている。