いよいよ10月26~27日、鈴鹿サーキットで開催されるWTCR世界ツーリングカーカップ第9ラウンド『JVCケンウッド・レース・オブ・ジャパン』。今季からカスタマーレーシングカーであるTCR規定に切り替えられ、ワークスの参戦はなくなったものの、ホンダ・シビック・タイプRを使用する5人のドライバーがホンダの地元戦に向けて意気込みを語っている。
今季から新たにTCR規定が使用され、『世界ツーリングカーカップ』として開催されているWTCR。ホンダ・シビック・タイプRを使用するのは2チーム5名のドライバーだが、彼らのそれぞれにとって、鈴鹿は想いが詰まったレースになりそうだ。負傷欠場からいよいよ復帰するティアゴ・モンテイロや、日本で長年過ごしたトム・コロネルをはじめ、彼らのレースウイークに向けたコメントを紹介しよう。
ティアゴ・モンテイロ(#18 ブーツェン・ジニオン・レーシング)
「復帰戦を迎えることがどれほどのことか、伝えるのも難しいくらいの気持ちだよ! 一年間、自分がそうすべき立場なのに、他の仲間がレースをするのを見続けなければいけなかったんだ。鈴鹿ではかなり感傷的になると思うよ」
「2012年に最初にWTCCに参戦したときと同様、ホンダのホームコースで復帰するのは、僕のリカバリーにおいて彼らがみせてくれた支援を感じることができるから、素晴らしい場所だと思う。今回、僕は目標を設定せずに、2019年へのフルタイムの復帰の前に、自分らしくペースを設定したいと思っているよ」
トム・コロネル(#9 ブーツェン・ジニオン・レーシング)
「日本は僕にとってお気に入りの国のひとつで、鈴鹿は自分の“お気に入りコースリスト”のいちばん上あたりにあるコースだ。僕は日本で数年間レースを戦い、全日本F3とフォーミュラ・ニッポンでチャンピオンを獲得した。それにWTCCでも3回日本で優勝しているんだ」
「僕にとって間違いなく素晴らしい国のひとつだし、世界でも最も情熱的なファンがいる。今こそこれまで築いてきたものを活かして、一段パフォーマンスを上げるときだ。そして、今回のティアゴの復帰は素晴らしいことだし、長年の友人とふたたびドライバーとして戦えるのを楽しみにしているよ」
エステバン・グエリエリ(#86 オールインクルーシブ・ミュニッヒ・モータースポーツ)
「鈴鹿は僕の人生において、長年レースをしてみたかったコースのひとつだよ! ホンダにとっても伝説であるアイルトン・セナは、僕のヒーローだからね。彼のキャリアにおいて語られるレースのいくつかが鈴鹿であったことも覚えているんだ。もし今回、ホンダのドライバーとして表彰台に立つか、勝つことができれば、それは本当に特別なものになると思うよ」
「1年前、ツインリンクもてぎで僕は初めてホンダのドライバーとしてレースを戦ったからね。同時にこの一年、僕が成し遂げたことを振り返る良い機会にもなりそうだ」
ヤン・エルラシェール(#68 オールインクルーシブ・ミュニッヒ・モータースポーツ)
「ホンダの地元ファンの前で、伝統的なサーキットである鈴鹿で走ることになってすごく興奮しているよ。鈴鹿サーキットは、WTCRのカレンダーで言えばオランダのザントフールトに似ていると思うんだけど、そこで僕は3レースとも表彰台に上がっているので、ホンダ・シビック・タイプRで、週末はいいリズムで入ることができると自信をもっているよ。強力な週末を過ごして、武漢での残念な結果を忘れたいね」
ティモ・シャイダー(#42 オールインクルーシブ・ミュニッヒ・モータースポーツ)
「鈴鹿は伝統的なコースで、今週末初めてレースを戦うことになってすごく嬉しいよ。ホンダ・シビック・タイプRのハンドリングはとても良いので、コース前半のツイスティなセクションにはすごく合うと思うんだ。目標はポイント獲得だよ。僕たちは武漢でいくつかいい進歩を遂げることができた。まだFFで2レース目だったけどね。いくつかのトラブルと接触さえなければうまくいっていたと思うんだ。だから鈴鹿は、ポイント獲得ができるいいチャンスだと思う」
グエリエリ、エルラシェール、シャイダーにとっては初の鈴鹿で、その場所で走ることができることを楽しみにしているコメントも聞かれている。今季のWTCRではヒュンダイ勢が強さをみせているが、シビック勢がそれに割って入り、この5人の中からウイナーを生むことができるか……!? 注目のラウンドになりそうだ。