岡田将生主演の舞台『ハムレット』が、2019年5月9日から東京・渋谷のBunkamura シアターコクーン、6月7日から大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。
同公演は、シアターコクーンによる『DISCOVER WORLD THEATRE』シリーズ初のウィリアム・シェイクスピア劇。演出は、イギリスのロイヤル・ナショナル・シアターのアソシエイトディレクターを務めるサイモン・ゴドウィンが手掛ける。日本での演出は今回が初。
国王である父が急死し、後に叔父クローディアスに殺されたことを知り復讐を計画する王子ハムレット役に岡田将生、宰相ポローニアスの娘でハムレットの恋人オフィーリア役に黒木華がキャスティング。2人の共演は2013年放送のテレビドラマ『リーガルハイ』以来、約5年ぶりとなる。
共演者は、ハムレットの母でクローディアスと再婚する王妃ガートルード役の松雪泰子、宰相ポローニアスの息子でオフィーリアの兄レアーティーズ役の青柳翔(劇団EXILE)、ノルウェー王子フォーティンブラス役の村上虹郎、ポローニアス役の山崎一、クローディアス役の福井貴一、ハムレットの親友ホレイシオ役の竪山隼太、劇中劇で女王役を演じるプレイヤークイーン役の秋本奈緒美ら。詳細の発表は11月中旬を予定している。
シェイクスピア作品に初挑戦する岡田は、ハムレット役のオファーが来た時の感想について「初めて舞台をやらせていただいたのが蜷川幸雄さん演出でした。蜷川さんに君とシェイクスピアをやりたいと言われ、その頃から、いつかシェイクスピアの作品をやりたいと思っていました。舞台をやらせていただく度に、どんどんその気持ちが膨らみ、今回話を頂けた時は飛び跳ねました」とコメント。
また黒木は「自分自身、すごく楽しみにしていた作品であり、サイモン・ゴドウィンさんとのお仕事に今からとてもワクワクしています。シェイクスピアの難しい台詞たちを、胸いっぱいに感じながら、魂をこめて挑んでいければと思います」、ゴドウィンは「劇場にお越しいただくお客様には、ヨーロッパの戯曲と情熱的な日本のカンパニーが結びついた、この気分が高揚するような新しいハムレットをぜひ楽しんで頂けたらと思います」とそれぞれ述べている。
■岡田将生のコメント
・ハムレット役のオファーが来た時の感想
初めて舞台をやらせていただいたのが蜷川幸雄さん演出でした。蜷川さんに君とシェイクスピアをやりたいと言われ、その頃から、いつかシェイクスピアの作品をやりたいと思っていました。舞台をやらせていただく度に、どんどんその気持ちが膨らみ、今回話を頂けた時は飛び跳ねました。
サイモン・ゴドウィンの印象
サイモンさんとはワークショップで初めてお会いしたのですが、物腰が凄く柔く、すぐ僕の事を迎え入れてくれました。そのワークショップで僕に教えてくれたのは、とても簡単な事で“芝居は自由だ”その事を改めて教えてもらった気がします。
すごくチャーミングな方で、純粋な目をされていて、真摯にこの方と向き合いたいと思わせてくれる方でした。
・オフィーリア役の黒木華の印象
5年前に一度共演させて頂いたのですが、その頃からお芝居に本当に真剣に取り組まれていて、またもう一度共演したいと思っていたので嬉しかったです。芯が強く文学的な印象で、すごく話しやすいので今回は黒木さんと色々話をしながら『ハムレット』という作品を作りたいと思っています。
意気込みについて
とても大きな役を頂けて光栄ですが、それと同時に恐さもあります。
この役を演じる意味、意義はすでに感じていてこの舞台で自分が更に変化する事を確信しています。
僕が演じるハムレットをどうか皆様に直に見て感じて頂きたいと思っています。
■黒木華のコメント
・オフィーリア役のオファーが来た時の感想
オフィーリアという役もそうですが、シェイクスピアの作品に参加させて頂く事自体が初めてなので、やっと挑戦できる、という気持ちです。私なりにオフィーリアの気持ちを表現できればと思います。
サイモン・ゴドウィンの印象
一緒に面白いものを楽しんで作ってくれそうだな、と思いました。
ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーの演出や、作品の立ち上げ方など、一番近くで見て体験できるのが今からとても楽しみです。
・岡田将生の印象
岡田さんとは、ドラマでご一緒したのですが、舞台では初めてなので、今回ご一緒できる事がとても嬉しいです。
お芝居に対して、すごく真摯に向き合う方という印象なので、私も必死についていければと思います。
意気込みについて
自分自身、すごく楽しみにしていた作品であり、サイモン・ゴドウィンさんとのお仕事に今からとてもワクワクしています。シェイクスピアの難しい台詞たちを、胸いっぱいに感じながら、魂をこめて挑んでいければと思います。
■サイモン・ゴドウィンのコメント
今回日本で初めて作品を演出する機会を頂けたことを光栄に思い、とても楽しみにしています。東京は、長きにわたる演劇の伝統がある、まるで魔法の街です。日本のお客様がシェイクスピアを大事に考えてくださっていることは知っています。ですので、こんなに有名な劇場でこの作品に息吹を吹き込むことができるなんて夢のようです。
『ハムレット』はダークなおとぎ話です。幽霊、悪夢、そして様々な現実がぶつかり合い、恐ろしい破滅を引き起こします。戯曲の舞台設定はデンマークですが、今回のバージョンにおいては、真実とファンタジーが入り混じることになります。ハムレット自身がそうであるように、お客様もこの方向感覚を失ってしまうような世界、「この世の箍(たが)が外れてしまった」(Time is out of joint)、そして私達が「それを正す」(set it right)すべを見出さなくてはならない世界、を体験することになるでしょう。
劇場にお越しいただくお客様には、ヨーロッパの戯曲と情熱的な日本のカンパニーが結びついた、この気分が高揚するような新しいハムレットをぜひ楽しんで頂けたらと思います。