メルセデス・ベンツのエントリーモデルとして、日本市場でも市民権拡大に貢献した『Aクラス』が、いよいよ4代目に刷新。最新デザイン言語の採用とともに『Sクラス』同等の安全運転支援システム(ADAS)やテレマティクスに加え、初の対話型インフォテインメントシステム“MBUX”を搭載し、10月18日より受注が開始されている。
メルセデスが“NGCC”と呼ぶ小型戦略車の中核をなす同車は、この4代目モデルで新デザイン思想“Sensual Purity(官能的純粋性)”をさらに一歩進め、コンパクトな2ボックスデザインをベースにサイズやプロポーションを最適化。
CFDによる気流シミュレーションや風洞実験による結果を元に、ホイールスポイラーやエアロリップを採用し、Aピラーとドアミラー形状の配置最適化、マルチビームLEDヘッドライトやラジエター周囲のシーリングなどにより、セグメントトップのCd値0.25を達成するなど徹底した効率化と静音化が図られた。
メルセデス・ベンツとして初となる新設の車両安全技術センター(TFS)で開発されたボディシェルは、全体的な構造剛性の強化とともにボディとサスペンション、パワートレイン間などの振動入力点や騒音の侵入箇所を徹底的に解析。
デルタ形シリンダーヘッドなどの革新技術を採用した1.33リッター・オールアルミ製のM282エンジンと7速DCTを搭載するボディシェルは、高剛性と高い静粛性を実現しながら先代モデル並みの重量に収められている。
そして4代目『メルセデス・ベンツAクラス』最大の特徴とも言えるインテリアは、初めてインストゥルメントクラスター上方のカウルを廃止。翼のような形をした立体形状を持つふたつの水平部分に分割されたダッシュボードに、ワイドスクリーンディスプレイをオンダッシュで配置。そこにタービンを想わせるスポーティなエアアウトレットを加え、上位モデルから導入されたデザインをさらに洗練させた造形となっている。
手前のダッシュボードが浮いたように見える視覚的な効果をさらに高めるのが、先代比で5倍の64色に増加したオプション設定のアンビエントライトで、64色を10種類の色彩の世界にまとめることで、鮮やかな色の変化を伴うライティングも実現している。
そのインテリアの中核となるのが、新開発の対話型インフォテインメントシステム“MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)”で、人工知能による学習機能で特定のユーザーに適応する個別対応能力を備え、ボイスコントロールは「Hi,Mercedes」をキーワードとして起動する。
この音声認識操作はインフォテインメント機能(目的地入力、電話通話、音楽選択、メッセージ入力・読み上げ、気象情報)に加え、クライメートコントロール、各種ヒーター、照明など多様な便利機能にも対応するのみでなく、自然言語認識機能の搭載により事実上ほとんどの命令に対応。
温度を下げる場合は「温度24度」という明確な命令ではなくとも「暑い」と言えば理解するほか、クラウド上のソフトウェアモデルによって新しい流行語を覚えたり、時代による言葉の用法の変化を学習するよう設計されている。
そのほか、Qi規格対応機種のスマートフォンを無線充電するワイヤレスチャージング機能や、テレマティクスサービスの“Mercedes me connect”を全車に標準設定。
さらにウインカー操作で車線変更を行うアクティブレーンチェンジングアシストや、走行中にドライバーが気を失うなど万が一の場合には、自動的に車線を維持しながら緩やかに減速・停止するアクティブエマージェンシーストップアシストも含めた『Sクラス』同等のインテリジェントドライブの機能も用意されている。
デリバリーは12月以降の予定となり、グレード展開はベースモデルの“A180”と充実装備の“A180 Style”の2機種となり価格は322~362万円。さらにデビュー記念車として随所に淡いイエローグリーンのアクセントを取り入れ、特別仕様車専用色“designoマウンテングレーマグノ”を含む3色のボディカラーを設定した“A180 Edition1”も用意。こちらは計500台限定で479万円となっている。
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