トップへ

いらすとやに「やりがい搾取」のイラスト登場 「センス良すぎ」「後ろでラクしてるおじさんが邪悪な顔だとさらに良い」

2018年10月23日 12:31  キャリコネニュース

キャリコネニュース

写真

フリー素材サイト「いらすとや」に10月21日、「やりがい搾取」のイラストが追加され、話題を呼んでいる。追加されたのは、「やりがいという言葉に操られているスーツを着た男性会社員のイラスト」と、そのイラストの私服版、「やりがいという言葉に騙されて都合のいいように労働させられている人のイラスト」の2種類。

どちらのイラストも、若い男性が背中に上司とみられる高齢男性を背負っている。高齢男性が持つ棒の先端に「やりがい」と書かれた紙が糸でくくりつけられていて、若い男性が眼前に吊り下げられた「やりがい」のために、汗をかきながら走る様子が描かれている。

「本人が望んでやってるんだからガタガタ言うなって突っ張ねられかねない表情やめろ」


ネットではこの風刺イラストに、「表現がうまい」「センス良すぎ」「使いたい」などの声が出ている。

やりがい搾取は、労働者に「やりがい」を強く意識させることで、待遇の悪さや給与の低さから目を逸らさせようとするもの。無償の長時間労働や、過労死を招きかねないため、かねてから問題視されている。

2枚のイラストとも、高齢男性を背負って走る男性は、苦しそうな表情を見せていない。やりがいを追い、充実して働いているように見えるところは、「やりがい搾取」のリアルさが反映されているようだ。ネットでも表情に注目した人は少なくないようで「本人が望んで、楽しんでやってるんだからガタガタ言うなって突っ張ねられかねない表情やめろ」という声も出ていた。

ほかにも、

「死にそうな顔の末期状態も出すべき」
「後ろでラクしているおじさんがもっと邪悪な顔をしているとさらに◎な気がします!笑 」

と、さらなるバージョンアップを望む声もある。労働問題を扱う渡辺輝人弁護士はツイッターで、「歴史の教科書に載っていた、足元を照らすために円札を燃やす例の成金の絵に通じる何かを感じる」と呟いていた。

いらすとやに掲載されているイラストは、利用規約の範囲内であれば、個人・法人、商用・非商用を問わず利用できる。ただし、素材を21点以上使った商用デザインなど、一部は有償だ。利用する際は、サイトの利用規約ページを確認してほしい。