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F1第18戦アメリカGP決勝トップ10ドライバーコメント

2018年10月23日 12:11  AUTOSPORT web

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2018年F1第18戦アメリカGP 優勝したキミ・ライコネン(フェラーリ)
2018年F1第18戦アメリカGP決勝でトップ10に入ったドライバーたちが日曜日を振り返った。

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■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=1位



 大勢の人たちが大げさに受け止めるだろうけど、僕にとっては一大事というほどのことではない。優勝のチャンスが来るときは来る。もし来なくても、僕の人生がそれによって大きく変わるわけではない。

 もちろんここで勝つことができてうれしい。一部の人たちが言うことが間違っていたと証明できたから、それだけで僕は愉快なんだ。

 僕らには勝つ力があるということ、僕らは優勝、そしてタイトル獲得を目指すためにここにいるのだということを、すべての人たちに証明することができてうれしい。

 エキサイティングなレースだったね。実際に戦っていた僕らだけでなく、見てくれた人たちにとってもわくわくするものだったんじゃないかな。

 今回は堅実な週末を送ることができた。最近僕らチームにとってうまくまとめきれない週末が続いただけにうれしい。優勝争いをしたこと、それができるだけの速さがあることを確認できた。

 今週末はマシンが予想していたとおりの状態だった。優勝のカギになったのはスタートだ。レース序盤には速さがあり、タイヤに気をつかい、燃料をセーブしながら走った。でもメルセデス(のルイス・ハミルトン)がピットストップをして、フレッシュなタイヤで挽回し、後ろから差を縮めてきた。その時は、自分がタイヤ交換するまでの間、彼らを抑え続けなければならないと思って走っていた。僕らがピットストップをする前にハミルトンに抜かれてしまっていたら、レースは違う展開になっていただろう。

 まだドライバーズ選手権とコンストラクターズ選手権、どちらも確定していない。僕らが獲得する可能性が残っているというのはいいことだ。次のメキシコでもできる限りのことをして、いい結果を達成したい。最後まで戦い続けるよ。


■アストンマーチン・レッドブル・レーシング
マックス・フェルスタッペン 決勝=2位



 予想していたよりもずっとうまくいったんじゃないかな。オープニングラップでアクシデントに巻き込まれることなく、ポジションを上げていけた。マシンのペースがとてもよかったんだ。自分のリズムで走り、前のグループとの差を縮めていった。

 今日はソフトコンパウンドが一番いいタイヤとは思わなかった。だからタイヤ交換でスーパーソフトを選んだ。うまくコントロールして走ることができたよ。バルテリ(・ボッタス)をアンダーカットできたことも大きかった。それが表彰台を獲得するカギになったと思う。チームはいい判断をしてくれた。

 今日の戦略はすべてうまく当たった。ピットストップを済ませた後、最後までスーパーソフトをうまく持たせることができた。最後の10周はエキサイティングだったね。上位グループのなかでスーパーソフトで戦っているのは僕だけだったんだ。

(トップを走る)キミ(・ライコネン)に近づこうとしていたが、同時に、後ろを走るルイス(・ハミルトン)にも気をつけていなければならなかった。かなりきわどかったけれど、なんとか2位を守り切ることができた。ルイスは仕掛けてきたが、僕らはお互いに十分にスペースを残しながらバトルをした。彼がワイドになってコースの汚れた部分に乗ってくれたので助かった。

 終盤、トラクションがかからなくなってきたので、キミにアタックできる見込みはなくなった。

 プッシュし続けたから、靴が壊れちゃったよ。完全にすり減っちゃって、あと数周長かったら、つま先にあざができていたかもしれない。

 今夜はチームでささやかなお祝いができるね。次のメキシコではさらに上を目指すよ。



■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
ルイス・ハミルトン 決勝=3位



(チームは)優勝を目指していたが、物事が予定どおりには進まなかった。予選Q2の時点から、その流れが始まっていた。(スーパーソフトは)スタートタイヤとして正しくはなかったと思う。

 タイヤの違いによるスタートでのパフォーマンス差がとても大きいことは分かっていた。実際、(ウルトラソフトスタートの)ライコネンに抜かれ、彼についていくこともできなかった。彼の方がいいタイヤで、前が空いた状態で走ることができたからだ。

 今回のことから学ばなければならないのは間違いない。パフォーマンス的にも、あまりいい週末ではなかった。それでも、今年は最高の週末も何度かあったし、今回も3位に入ることができたから、感謝している。ただ、ポールポジションからスタートして3位フィニッシュでは、うまくいったとはいえない。

 僕らの戦略がなぜこういう結果になったのか、分からない。ちょっと驚いている。でも常に正しくやるというのは難しい。11周目にピットストップをした時点で、2回目が必要になることは分かっていた。僕らは自分で自分自身を追い込んでしまったんだ。

 今日は勝つつもりだったけど、それができなかった。次のメキシコでは今まで必ずしもいい結果を出してきたわけではないが、今年は勝ちたいと思っているよ。



■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=4位



 複雑な気持ちだ。キミ(・ライコネン)が勝って、よかったねと思っているけれど、僕自身にとってはいいレースではなかった。

 チームをがっかりさせてしまったことが残念だ。(ダニエル・)リカルドと1周目に接触した。

 彼が僕に気付いていたかどうか知らないけれど、僕はあの時、次のコーナーに向けて彼にプレッシャーをかけようとしていた。あそこでオーバーテイクしようなどとはまるで考えていなかった。でも行き場がなくなり、ホイール同士が接触し、僕はスピンしてしまった。

 僕は彼の死角に入っていたに違いない。僕にとっては大きなロスになった。本当に残念だ。大きく順位を落とし、それを挽回しなければならなかったんだ。

 挽回のレースにはもううんざりだ。でも今週末、ドライコンディションでマシンが速かったことはいいニュースだと思う。来週どういう展開になるのか、楽しみにしていよう。

 チームにとってきつい時期が続いていた。僕の我慢の時期はまだ終わっていないようだけど、いずれいい時が来るだろう。


■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
バルテリ・ボッタス 決勝=5位



 今日のレースでは苦労することは分かっていた。昨日フェラーリはとても速そうだったし、ドライでの走行が限られていたから、不透明な部分が多く、セットアップやタイヤの面で予測しづらかった。

 僕らには、期待していたほどの速さがなく、特にソフトタイヤで苦労した。1回ストップを予定し、プランどおりに走ったけれど、今思えば、セカンドスティントは少し長すぎたんじゃないかな。タイヤが終わり始めて、その3、4周後に、セバスチャン(・ベッテル)に抜かれてしまった。レース終盤にはタイヤは完全にだめになっていた。それで彼はわずか数周で遠ざかっていってしまった。

 とはいえ、ルイス(・ハミルトン)の2回ストップもうまくいかなかったから、今日の僕らには単純に速さがなかったということなのだろう。

 これから通常どおり分析をして、今日なぜ思ったほど速くなかったのか、理解する必要がある。次のメキシコで挽回し、優勝できるようにね。

 シーズンも残り3戦だけど、戦いはまだ終わっていない。できる限りいい結果を出すため、全力を尽くしていくよ。

(今回ハミルトンがタイトル獲得を決めなかったため、次のメキシコでもサポートすることになるのかとCrash.netに聞かれ)僕にとっては、彼がここでタイトルを決められればよかった。コース上で彼にポジションを譲るたびに、2秒か3秒失ってしまう。それが自分のレースに少し響いてしまうんだ。でもたぶん彼は次で決められるんじゃないかな。


■ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム
ニコ・ヒュルケンベルグ 決勝=6位



 今日はルノーに加入して以来の、チームとして最高の結果を目にすることになった。だから満足しているし、これはチームに関わるすべての人が非常に良い仕事をしてくれたおかげだよ。

 僕らのマシンにはとても良いレースペースがあるということを証明することができたし、高い競争力もある。それに良い予選ポジションと、クリーンな1周目を走ることのいかに大切かを見せてくれた。

 僕らには何だって可能だし、実際に多くのポイントを獲得した。今日はとても満足な気分だけど、まだ3戦が残っているから、これからも良い仕事をしていかないとね。

■ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム
カルロス・サインツJr. 決勝=7位



 全体的には、この週末の終わり方に満足している。チームにとってはとても良い結果になったし、それこそが必要とされているものだった。ここで6位と7位でフィニッシュできたことが僕らにとっての強みになるから、チームの努力を祝福したい。

 僕は素晴らしいスタートを切って、もともとは前にいた3台のマシンよりも前で1コーナーに入っていくことができた。フェラーリの後ろで確かに膨らみはしたものの、エステバン(・オコン)をやりすごして問題なくコースに復帰できたよ。

 その後、ターン6でアウト側からきれいに回って彼をオーバーテイクしたから、まだペナルティについては理解できずにいる。その後はタイヤのマネジメントと、燃料を節約することがすべてだった。7位というポジションには満足しているし、チーム全体による素晴らしい努力が報われたことをうれしく思っている。

※以下、エステバン・オコンとケビン・マグヌッセンの技術規定違反による失格でふたつ順位が繰り上がり。

■レーシング・ポイント・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=8位



 良いスタートを切り、トラブルに巻き込まれることもなく周囲の混乱の恩恵を受けることができた。最初のスティントを引き伸ばそうとしたものの、ピットインするのが遅すぎたみたいだ。

 僕らのピットストップは最高と言えるものではなく、コースに戻ったときにはトラフィックにはまってしまって、そこでマグヌッセンに先を越されてしまったんだ。ターン1でピットから出てくる彼をオーバーテイクすることはできたが、バックストレートで抜かれてしまった。

 レースの残りは彼を追いかけていて、近づくことはできたけれど、仕掛けられるほどには残り周回数が十分ではなかった。今日はルノーに挑戦できたとは思わないが、マグヌッセンに負けたことにはがっかりしている。

■レッドブル・トロロッソ・ホンダ
ブレンドン・ハートレー 決勝=9位



 今日の自分のパフォーマンスにもレースにもすごく満足している。それが2ポイント獲得という結果で報われた。

 必要な時にはアグレッシブに攻め、タイヤをうまく管理して走った。チームはピットから役立つ情報を提供してくれたし、メカニックたちはとてもいいピットストップ作業をしてくれた。チーム全体が素晴らしい仕事をしたと思う。

 最後尾グリッドから9位というのは、僕らに今日可能な最大限の結果だったと思う。今日自分が示した攻めの姿勢にも、レース展開にも満足だ。この数戦、ポイントには届かなくても、僕はすごくいいレースをしてきた。今シーズン残りのレース、そしてそれ以降について、モチベーションが高まっているし、前向きな気分だよ。

■アルファロメオ・ザウバーF1チーム
マーカス・エリクソン 決勝=10位


 僕にとっては良いレースだったよ。最も硬いコンパウンドのタイヤでのスタートはきつかったし、そのせいでライバルたちに挑戦するのがより難しくなった。けれども徐々に順位を上げていけたのは良かったね。

 目標はポイントを獲得することだったので、もともとの12位という結果に完全に満足しているわけではない。今週末の僕らが見せたパフォーマンスは確固としたものだったし、次のメキシコシティでのチャンスにも期待しているよ。