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若き脱走兵が偶然拾った軍服をまとい“独裁者”に 『ちいさな独裁者』2019年2月公開決定

2018年10月22日 12:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 2017年サンセバスチャン国際映画祭撮影賞を受賞した映画『ちいさな独裁者』が、2019年2月8日より全国公開されることが決定した。


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 ドイツ映画賞では2018⾳響賞を受賞し、作品賞ほか4部⾨にノミネートされた本作は、ハリウッド映画『RED/レッド』『きみがぼくを⾒つけた⽇』などで知られるロベルト・シュヴェンケ監督が⺟国ドイツで撮り上げた作品。1945年4月、終戦まであと1ヶ月に迫った敗色濃厚なドイツでは兵士の軍規違反が相次いでいた。命からがら部隊を脱走したヘロルトは、打ち捨てられた車両の中で軍服を発見。それを身にまとって大尉になりすました彼は、道中出会った兵士たちを次々と服従させていく。かくして“ヘロルト親衛隊”のリーダーとなった若き脱走兵は、傲慢な振る舞いをエスカレートさせ、ついには大量殺戮へと暴走し始めるが……。


 偶然の成り行きと言葉巧みな嘘によってナチス将校の威光を手に入れた若者が、ヒトラーをも想起させる怪物的な“独裁者”に変貌していく様が映し出される本作。権⼒という魔⼒、そのパワーにしがみ付く⼈間の醜さ、それに盲従する⼈間の弱さをえぐり出した映像世界は、遠い過去の出来事ではなく、現代社会への警鐘として⽣々しい戦慄を呼び起こす。 (リアルサウンド映画部)