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新しい地図と鈴木おさむ、リンクする活動スタンス 稲垣吾郎主演ドラマ『東京BTH』への期待

2018年10月22日 07:02  リアルサウンド

リアルサウンド

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 稲垣吾郎の主演ドラマ『東京BTH~TOKYO BLOOD TYPE HOUSE~』(Amazon Prime Video)が12月7日よりスタートする。本作は一言にドラマといっても、私たちが知っているそれとはちょっと異なるようだ。稲垣、要潤、勝地涼の3人が暮らすシェアハウスを舞台に、血液型をテーマにドラマのストーリーとプライベートトークが織り交ぜられた新感覚ドラマだという。役名も、稲垣=ゴロー(O型)、要=ジュン(A型)、勝地=リョウ(AB型)と本来の名前と近く、血液型の設定も本人と同じ。作り込まれていないリラックスした表情を存分に楽しめるのではないだろうか。


(関連:新しい地図は人生という名の冒険を楽しむ共同体だ 稲垣&草なぎ&香取から語られた“ホンネ”


 「血液型なんて関係ない」という論争はありながらも、まだまだ根強い人気のある血液型診断。“◯型の人はこう“と決めつけるのではなく、血液型が違うように人はそれぞれ異なる感覚を持っているのだ、とお互いに尊重しながら生きていく指南という意味では、筆者も楽しんでいるひとりだ。血液型という一つの話題をきっかけに、それぞれが自分をどのように分析しているのかを知ることができるのは、面白い切り口だと思う。


 そして本作には、新たな同居人候補として1話ごとにゲストが登場するのも大きな見どころ。柄本時生(O型)、森崎ウィン(O型)、壇蜜(O型)、水嶋ヒロ(AB型)、皆川猿時(O型)、蛭子能収(O型)、マリック親子(B型)、根本宗子(O型)、みやぞん(A型)、そして最終話には草なぎ剛(A型)も。稲垣と同じO型が多いというのも、お互いの“あるある“を見つけて、大いに盛り上がりそうな予感がする。


 早速、公開された予告編を見てみると、その映像の美しさにも心惹かれる。素に近いシチュエーションだからこそ生活感を出しすぎず、飾らないトークを繰り広げるからこそ映像作品としてのクオリティを確保しているのだろう。それは、稲垣らが持つスター感と、身近に思える親近感を両立する絶妙なバランス感覚。さすがは、鈴木おさむだ。


 そう、このドラマの企画・脚本を手がける鈴木おさむは、長年SMAPのテレビ番組に携わってきた。現在も放送中の『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』(TBS系)、『ゴロウ・デラックス』(TBS系)をはじめ、『夢がMORI MORI 』(フジテレビ系)、『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)、『「ぷっ」すま』(テレビ朝日系)、『SmaSTATION!!』(テレビ朝日系)、『おじゃMAP!!』(フジテレビ系)………と、数えきれないほど。


 今年7月に惜しまれながら終了したラジオ『木村拓哉のWhat’s UP SMAP!』(TOKYO FM)でも、一貫して放送作家を務めていた鈴木。一躍、国民的アイドルとなった木村が、下ネタトークをさらりとこなす等身大の青年らしさを見せたり、結婚や子どもの誕生などプライベートの顔を見せてくれたりしたのも、この番組だった。


 また、稲垣×鈴木のタッグといえば、ドラマ『ブスの瞳に恋してる』(フジテレビ系)もあった。鈴木をモデルとした放送作家を稲垣がコミカルに演じ、稲垣が持つパーソナルなイメージに広がりを与えた。


 SMAPが身近なスターであり続けたのは、鈴木が携わってきた、これらの番組の役割が大きかったのは言うまでもない。彼らの魅せ方にかけては、右に出るものはいないのではないだろうか。


 現在、鈴木は多くの人気YouTuberが所属するUUUM株式会社の顧問も務めている。テレビでの経験を持って、インターネット上でも新たなエンターテインメントにも尽力するという意味では、稲垣や草なぎ、香取慎吾らのプロジェクト“新しい地図“とリンクするものがある。彼らと鈴木が手を取り合えば、新たな時代を切り拓く足音が聞こえてくる。風通しよく柔軟なスタイルで、より視聴者が喜ぶ面白いものを作り出し、そして底知れぬ彼らの可能性を探る。このドラマが、そんな一歩になることを期待している。(文=佐藤結衣)