初日を迎えたMotoGP第16戦日本GP、ドゥカティ・チームのホルヘ・ロレンソが左手首の負傷を理由に、欠場を発表した。タイGPに続きレースを断念することになったロレンソが、欠場の理由を詳しく明かした。
日本GPの初日、フリー走行1回目に姿を現したロレンソ。セッションスタートとともに続々とコースインするライダーとは対照的に、ロレンソは一番最後に走行を開始した。
しかしロレンソはアウトラップの1周を回ると、そのままピットイン。その後走行を行うことはなく、フリー走行1回目後にはドゥカティ・モーターの公式SNSにより、ロレンソの日本GP欠場が発表された。『左手首の負傷』がその理由だ。
ロレンソは前戦タイGPのフリー走行2回目のセッションでハイサイド転倒を喫し、右足首の怪我と左手首の橈骨にひびが入る負傷を負っていた。タイGPもそのときの怪我を理由に、欠場を余儀なくされている。
「バイクを操作するのに、とても厳しい状態だったんだ」とロレンソは欠場の理由を説明している。
「プッシュすることや、ブレーキングが難しい。安全にバイクを走らせることができないと思ったんだ。ミスを犯して、クラッシュしてしまうかもしれない状態だった」
日本GPが開催されているツインリンクもてぎは、ストップ&ゴーのレイアウトを持つサーキット。激しいブレーキングが必要とされるため、その際に両手にかかる負担が大きいことも要因のひとつにあるのだろう。
さらに、タイGPで負った左手首の負傷はもちろんのこと、ロレンソはアラゴンGPの決勝レース中に転倒した際に負った、右足親指の脱臼と第2中足骨の複雑骨折も抱えている。今回のインタビューではそれについてロレンソが言及することはなかったが、右足の靴を靴紐が抜かれた状態で履いており、さらに移動でも足を引きずっている状態だった。その怪我も完治していないことをうかがわせた。
とはいえ、すでに1週間後にオーストラリアGP、さらにその翌週にはマレーシアGPが迫っている。手術を受けることを考えているのか、との問いにロレンソは「手術は考えていないよ」と答えた。
「フィリップアイランドの参戦についてはまだわからない。(来週の)木曜日、どう感じているのか、わからないからね」
ロレンソはそう語ると、右足を引きずりながらツインリンクもてぎのパドックを後にした。