トロロッソは3週間前のロシアGPの週末に、ダニール・クビアトの2019年からの起用を正式に発表した。そしてもう一人のドライバーとしては、F2参戦中のアレックス・アルボンの名前も挙がっている。一方で今季同チームからF1フル参戦を果たしたブレンドン・ハートレーの契約延長に関しては、否定的な観測しか出ていない。
そんな現状をハートレー本人は、どう感じているのか。アメリカGPの囲み会見に出席したハートレーは、「またその話をするの?」と言わんばかりの、ウンザリした表情を見せた。「今まで言ってきたとおり、基本的に僕はチームと来年まで契約がある。何か変更する必要があるなら、(マネージメントを統括する)レッドブルの誰かと議論する。それだけのことだよ」
しかし一方でチーム内の立ち位置が、微妙であることは否定しなかった。
「今季開幕からの3戦で、僕はすごく居心地の悪い状況に置かれた。でもそのおかげで、僕は強くなったと思う。自分のレースに対するアプローチも、それ以降変えていった。この世界ではもっと、自分本位にならなきゃいけないと痛感したんだ。結果こそがすべてなんだから、それを得られるためにすべきことは何かとね」
そしてハートレーは、自分はチームから必ずしも完全なサポートを受けていないことを、控えめな言い方ながら訴えた。
「純粋に契約上の話で言えば、僕はフルサポートを受けていることになっている。もしそうだったら、僕は自分の仕事に100%集中できていた。でも僕のいる世界はF1だ。いつもそういうわけにはいかない」
ハートレーはF1ドライバーとして、「いささかも自信を失っていない」とも言う。結果が出てないことは、「自分のミスや力足らずの部分以上に、不運がもたらしたものだった。僕自身はこの1年、非常にうまくやって来たと感じてるよ」と主張した。
しかしそれらの言葉とは裏腹に、今季限りの放出をすでに覚悟しているような雰囲気が、ハートレーからは濃厚に漂っていた。