WorldRX世界ラリークロス選手権は2019年、スパ・フランコルシャンでシリーズ戦を開催すると発表した。ラリークロス開催時にはオー・ルージュもレイアウトに組み込まれるとのことだ。
サーキットレースとラリー競技を組み合わせラリークロス競技は欧米を中心に人気を博しているカテゴリー。ターマック(舗装路)とグラベル(未舗装路)を組み合わせたトラックで争われ、ジャンプスポットや激しいぶつかり合いなど見応えあるレースが醍醐味となっている。
そんなラリークロスの世界選手権がWorldRX。フォルクスワーゲンやプジョー、アウディなどからワークス級支援を受けるチームもあり、2018年はヨーロッパやカナダ、アメリカ、アフリカなどで全12戦で争われている。
10月18日時点でWorldRXの2019年開催スケジュールは発表されていないが、シリーズをプロモートするIMGとベルギーを代表するサーキットであるスパ・フランコルシャンが5年間の開催契約を締結。、シリーズに組み込まれるベルギー戦(ベルギーRX)が、これまでの開催地だったメテからスパに移されることが決まった。
現時点で、コースレイアウトについても詳細が発表されていないものの、スパを象徴するコーナーであるオー・ルージュを組み込んだレイアウトになることだけは明言されている。
IMGのラリークロス部門でバイスプレジデントを務めるジェームズ・テイラーは「スパとの契約を正式に発表できることをうれしく思う。スパ・フランコルシャンという場所は、あらゆるカテゴリーのドライバーやファンに好きなサーキットを聞けば必ず名前が出てくる場所なんだ」と述べている。
「このサーキットではアイルトン・セナやミハエル・シューマッハー、ジム・クラークなど、モータースポーツ界にその名が刻まれている面々が勝利を手にしてきた地でもある」
「2019年、そのリストにラリークロスドライバーの名前が刻まれることになるんだ」
「スパとは現代的なモータースポーツイベントを生み出したいというビジョンを共有しているから、彼らと長期に渡る関係を築くことができてうれしいよ。象徴的なオー・ルージュをレイアウトに組み込めるとなれば、なおさらだ」
「ベルギーRXの週末がスペクタクルなものになることは間違いない。今から開催が楽しみだ」
スパ・フランコルシャンのナタリー・マイレ代表も「私たちにとってラリークロスは新たなカテゴリーで、これを迎えることは私たちの戦略に合致するもの。新たなビッグイベント、新たなファンはいつでも歓迎します」とのコメントを発表した。
■世界ラリークロスの電動化、2021年への延期が正式決定
ラリークロスに関しては、10月12日にフランス・パリで行われたWMSCワールド・モータースポーツ・カウンシルで当初2020年に予定されていた電動ラリークロス車両の導入を2021年に延期すること、あわせてワンメイクタイヤーサプライヤーの選定も延期することが決定された。
電動ラリークロス車両の導入延期は、少なくとも3つのマニュファクチャラーに参戦プランを立案する猶予を与えるためとされている。