WRC世界ラリー選手権に参戦しているシトロエン・トタル・アブダビWRTは10月17日、2019年のドライバーラインアップにエサペッカ・ラッピが加わると発表。セバスチャン・オジエとコンビを組むことをアナウンスした。
1991年生まれのラッピは、2017年シーズンの第6戦ポルトガルにトヨタから参戦してWRCデビューを果たした若手ドライバー。デビューから3戦後の第9戦フィンランドではWRC初優勝を遂げるなど速さをみせた。
2018年もトヨタからWRCに継続参戦しており、第11戦を終えた時点で3度の表彰台を獲得してドライバーズランキング4位につけている。
そんなラッピは2019年シーズン、シトロエンへ移籍。WRC“絶対王者”として君臨するオジエとシーズンへ挑む。
シトロエン陣営は2017年に投入した新型マシン『シトロエンC3 WRC』のハンドリングなどに苦しみ、2017年はランキング最下位。2台体制を軸に臨んでいる2018年もランキング最下位となっている。
また度重なるクラッシュにより、シーズン半ばにはエースドライバーだったクリス・ミークとの契約を打ち切るなど、ソフト、ハードの両面でチーム再建を急いでいる。
「もちろんシトロエンに加わることをうれしく思っているし、2019年にセバスチャン(オジエ)のチームメイトになれることもうれしい。自分自身を成長させる絶好の機会になるからね」とラッピ。
「去年は(トヨタで同僚の)ヤリ-マティ・ラトバラから多くのことを学んだし、今年はオット・タナクからも学んでいる。セブ(セバスチャン)からも学ぶことができれば完璧なドライバーへさらに近づくことができると思うんだ!」
「シトロエンC3 WRCはポテンシャルを秘めたマシンだと思っているし、チームはWRCにおいて長い歴史と経験を持つチームだ。(チーム代表の)ピエール(ブダール)が僕をリクルートしたいと思ってくれたということは、僕に期待してくれているということだ」
「大きな挑戦になるだろうけど、チームとともに勝利を掴みたい」
チーム代表のブダールも「2019年に向けて極めてコンペティティブなクルーを揃えることができたし、エサペッカの加入は最高の報せだ」とコメントしている。
「若手ドライバーに機会を提供することはシトロエンのDNAであり、エサペッカは才能と野望があり、高い集中力を持つ理想的なドライバーだ。彼がセバスチャンとペアを組めば恐るべきコンビになるだろう」
「エサペッカにはまだ引き出せていない才能があると思っているから、彼がさらにドライバーとしてのランクを上げ、才能を研ぎ澄ませることができるよう、我々もベストを尽くす」