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「より面白いF1を実現するため、マシンとエンジンをシンプルにすべき」プロストが提言

2018年10月17日 18:12  AUTOSPORT web

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カルロス・サインツJr.(ルノー)
4度F1タイトルを獲得したアラン・プロストは、F1はもっとシンプルな技術規則を取り入れれば、ショー的な面が改善すると主張した。

 パワーユニット規則の導入が、F1エンジンを非常に複雑なものにし、コスト上昇を招いた。空力の開発競争も伴い、レースでは結果として常にトップ争いを展開する資金が潤沢な3チームとそれ以外という2クラス制のような形になってしまっている。

 2年前にF1のオーナーとなって以来、リバティ・メディアは、各チームの競争力の格差を縮めるための策について広範囲にわたって考えを巡らせ、2021年の新規則を策定しようとしている。

 リバティ・メディアは、新たな独立系パワーユニットサプライヤーが参入しやすいようにレギュレーションを変更しようとしているが、新規則案について現在参戦するマニュファクチャラーから反発も出ている。

 ルノーは現在のF1エンジン技術を維持するべきであると強く主張している。しかしルノーF1チームのスペシャルアドバイザーを務めるプロストの考えは、それとは少し異なり、F1は複雑化するのではなく単純化すべきであるというものだ。

 リバティ・メディアがF1を改善するには2021年のルールをどのように改正すべきかとのQuest-Franceからの質問に、プロストは「(今の)エンジンルールは極めて複雑だ」と答えた。

「エンジンをどのように変更するにしても、大きなコストを伴うことになる。しかし、もっと燃料を使用し、よりパワフルでパフォーマンスが優れたものにすべきだ」

「技術的には、今よりもシンプルで、創意工夫の余地があり、予想外のことが起こる可能性を高めるようなものであるべきだ。また、今はパフォーマンスの80パーセントが空力とエンジンで決まるが、そういうマシンではなく、もっとドライバーの力が結果を左右するような状況にしなければならないと思う」
「もっと良いバランスを見つけるべきだ」

■2019年F1新規則の効果に疑問を持つプロスト

 F1とFIAは空力の問題に苦慮している。2019年には、オーバーテイクを促進し、レースを活発化するため、フロントウイングとリヤウイングを単純化し、サイズを変更することを決めた。

 しかしプロストは、2019年の規則変更が大きな効果をもたらすという点には疑問を呈している。

「個人的にはディフューザーを大幅に制限すべきだと考える。我々の時代には違ったコンセプトで大きなパフォーマンスを得ていた。マシン同士が何の問題もなく接近できたのだ」
「空力的にはるかに簡素化したマシンが必要だ」

 少し昔のF1を振り返ってみると、規則自体は単純でも、技術的に多様性のある状況によって面白いレースを実現することができたとプロストは指摘する。

「ターボがあり、V8もV10もV12も走る時代があった。タイヤもミシュラン、グッドイヤー、ピレリが複数参戦していた時期がある」とプロストは回想する。

「現在は非常に複雑で異なるテクノロジーになり昔に戻ることはできない。しかしテクノロジーのバランスによって、変化を起こすことはできると思う」