WorldRX世界ラリークロス選手権は10月11~13日、第11戦ドイツRXが行われ、すでに2018年のチャンピオンを決めているヨハン・クリストファーソン(フォルクスワーゲン・ポロR RXスーパーカー)がシーズン10勝目を挙げ、PSRXフォルクスワーゲン・スウェーデンにチームタイトルをもたらした。
ドイツ・エステリンクを舞台に争われた第11戦。ファイナルにはクリストファーソンのほか、マティアス・エクストローム(アウディS1 EKS RXクアトロ)、アンドレアス・バッケルド(アウディS1 EKS RXクアトロ)、ペター・ソルベルグ(フォルクスワーゲン・ポロR RXスーパーカー)、ニクラス・グロンホルム(ヒュンダイi20 RXスーパーカー)、ケビン・ハンセン(プジョー208 RX)が駒を進めた。
迎えたファイナルでは、後方からスタートしたハンセンが4コーナーでクラッシュ。その反動で5コーナーのウォールに激突してしまう。
このアクシデントでレースは赤旗中断となり、ハンセンは検査のため病院へ搬送されることに。ファイナルは仕切り直しとなった。
2度目のファイナルスタートでは、ポールシッターのクリストファーソンがイン側をキープ。アウト側にエクストロームがつけ、その後方には2列目スタートのソルベルグが続く。
しかし、右コーナーの1コーナーでソルベルグはライン取りがワイドになると、アウト側のグラベルに足を取られて失速。バッケルドに交わされ4番手に後退してしまった。
ポジションを落としたソルベルグは2周目終わりに、最終コーナー直前に設けられた走行義務のある“ジョーカーラップ”を走行。後方からの追い上げを図る。
しかし、ファイナルラップ直前の5周目、ソルベルグが操るポロR RXスーパーカーにエンジントラブルが発生し、ボンネットから白煙が。走行を続けられずリタイアとなってしまった。
オープニングの1コーナーでトップを守ったクリストファーソンは2番手に対し1.776秒のマージンを作ると、ファイナルラップにジョーカーラップを難なくクリアして、そのままチェッカー。シーズン10勝目を挙げて2年連続チャンピオンの貫禄をみせるとともに、昨年は逃したチームタイトルを獲得してみせた。
クリストファーソンに続く2位と3位はEKSアウディスポーツのエクストロームがバッケルドが確保している。
「本当にトリッキーなファイナルだったけど、チームチャンピオンを獲得できてうれしいよ」とクリストファーソン。
「レースで勝てたことはもちろんだけど、(2017年はチームチャンピオンを獲得できなかったため)やり残した宿題を達成できたんだ」
「エステリンクのコースは本当にチャレンジングで、つねに激しい戦いだった。とくに1コーナーとスタートダッシュが鍵になる場所だから、勝つことができてうれしいよ」
赤旗中断の要因となるクラッシュを起こしたハンセンは、病院へメディカルチェックを受けた後、退院。自身のTwitter上には「僕は問題ないよ。キャリア史上、もっとも大きなクラッシュだった。事故直後も意識はしっかりしていたけど、少し背中に痛みがあった。ただ病院へチェックを受けて、もう次に向けた準備は万全だ」とコメントを残している。
2018年シーズンのWorldRX最終戦となる第12戦は11月24~25日、南アフリカ共和国で行われる。