2018年10月16日 16:02 弁護士ドットコム
お手頃価格で串カツが楽しめる居酒屋チェーン「串カツ田中」の業績が好調だ。10月15日に初めて開示された親会社「串カツ田中ホールディングス」の連結決算(2018年11月期第3四半期)は、売上高が54億5千万円、本業のもうけを示す営業利益3億9千万円、純利益が3億3千万円だった。居酒屋チェーンとしては珍しい「全面禁煙」を進めたことで、子ども連れのファミリー層などをさらに取り込んだとみられる。
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串カツ田中は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向け、受動喫煙防止対策について社会の関心が高まっていると認識。多くの店舗を出店する東京都でも今年4月、「東京都子どもを受動喫煙から守る条例」が施行され、「いかなる場所においても、子どもに受動喫煙をさせることのないよう努めなければならない」(条例3条)と規定された。
こうした点を踏まえ、串カツ田中では6月1日より、全面禁煙(一部フロアは分煙化)を始めた。ファミリー層の取り込みに加え、従業員が受動喫煙する機会も減って、労働環境も改善すると考えたという。
喫煙客が離れる懸念もあったが、全面禁煙のスタート後も月次売上高(全店)は伸び続けた。8月には前年同月比で146.4%の売上を達成。客数も147.1%と増えた(客単価は99.6%と微減)。
連結決算は今回が初めての開示だったため、前年データとの比較ができない。ただ、2018年11月期の通期見通しでは純利益を3億9000万円と見込んでいる。現時点(第3四半期の純利益=3億3千万円)で到達率は約86%に達しており、投資家のなかには業績上振れへの期待もありそうだ。
(弁護士ドットコムニュース)