ブランド総合研究所は10月15日、「地域ブランド調査2018」の結果を発表した。全国で最も魅力のある都道府県は、10年連続で北海道(59.7点)となった。調査は、国内1000の市区町村および47都道府県を対象に実施。回答したのは全国の消費者3万24人。
都道府県の魅力度ランキング2位は、10年連続で京都(52.2点)、3位は4年連続で東京都(41.9点)、4位は4年連続で沖縄県だった。
市区町村別の魅力度ランキングでも1位は北海道の函館市
北海道が1位を守ったことに対して「北海道がずーっと一位なのは納得できない」「みんなキレイな面だけ見すぎやで」といった声も散見されている。北海道には、函館市や小樽市、旭川市など観光地として有名な町が多く、良いイメージを抱いている人は多い。しかし実際には、「災害は多いし、寒いし、暑い」「あんな広い大地の癖に店とかあんまない」と生活しづらい面もあるようだ。
最下位は6年連続で茨城(8点)だった。これにはネットで「納得いかない」「埼玉よりよっぽど魅力ある」などの声もある。茨城県には、ネモフィラで知られるひたち海浜公園や世界一の高さを誇る牛久大仏といった観光名所がある。なぜ最下位なのかと疑問に感じるのも無理はない。ただ、「もうこれオイシイとしか言えない」「県民ショーのネタがまたできた」と、ポジティブに受け止める人もいた。
市区町村の魅力度ランキングでは函館市(北海道)が50点で1位に。2位は48.1点の京都市(京都府)、3位は46.8点の札幌市(北海道)だった。北海道からはさらに4位小樽市(45.5点)、7位富良野市(39.9点)、24位登別市(27.4点)と計5市がランクインしている。
10年で最も魅力度が上がったのは石川県 北陸新幹線の延伸追い風
都道府県が対象の調査を開始した2009年と2018年の魅力度を比較すると、最も魅力度が上がったのは石川県だった。2015年に北陸新幹線が延伸開通したこともあり、2009年の17.4点から2018年の25.7点にまで点数が上がっている。
一方、10年連続トップの北海道では、2009年の68.9点から2018年の59.7点まで魅力度が低下。他にも、沖縄、東京などランキング上位の都道府県で点数が低下しており、都道府県間の魅力度格差は縮小傾向にある。
また、都道府県の魅力度と、その都道府県内で魅力度が最も高い市区町村を比較したところ、東京都の点数は41.9点で、都内で最も点数の高い新宿区は29.5点だった。北海道では59.7点で、函館市では50点、沖縄県では41.2点で、石垣市では32.2点という結果になった。
逆に、栃木県では、県の魅力度が11.3点、日光市の魅力が34.3点となっている。兵庫県でも県24.7点、神戸市41.5点、群馬県でも県11.8点、草津町25点となっている。こうした都道府県では、有名な市町村の人気は高くても、県全体の魅力度はそれほど高くないことがわかる。