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全日本ラリー第9戦:新井敏弘が5勝目。2015年以来のシリーズチャンピオンに輝く

2018年10月15日 14:51  AUTOSPORT web

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新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)
JRC全日本ラリー選手権の第9戦『M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2018』が10月12~14日に行われ、新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が優勝。2018年シーズンで5勝目をマークし、チャンピオンを獲得した。

 今年で46回目の開催となるラリーハイランドマスターズ。第3戦ラリー丹後以来、6戦ぶりのターマック(舗装路)ラリーとして開催される。

 そんなラリーハイランドマスターズには、12本のSSが用意され、SS走行距離は87.28km、リエゾンを含めた総走行距離は341.75kmとなる。

 新井とタイトル争いを繰り広げていた勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)は、勝田の負傷により欠場。新井はこのラリーで10ポイントを獲得すれば王者が確定する。

 勝ってタイトルを決めたい新井の前に立ちはだかったのは、開幕戦勝者の鎌田卓麻/市野諮(WRX STI)。SS1で鎌田は新井に対して8.2秒の差をつけるトップタイムをマークする。

 SS2は新井が制したものの、SS3、SS4で鎌田が連続ベストタイムを叩き出し、鎌田は新井との差を9.2秒まで拡大してみせる。新井も負けじとSS5で全体ベスト、SS6では鎌田を上回るタイムを記録するも、6.3秒の差の2番手で初日を終えた。

 トップは鎌田、2番手新井、3番手は奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)というオーダーでデイ1を終えた。

 デイ2も鎌田は好調滑り出しをみせる。SS7でトップタイムをマークし、好調ぶりをアピールする。しかし続くSS8でギヤボックストラブルが発生。無念のリタイアを喫した。

 鎌田のリタイアによりトップに浮上した新井は、2番手の奴田原を寄せ付けず見事優勝。今シーズン5勝目をマークし、2015年以来3度目のJRCチャンピオンを獲得した。

「無事にラリーを走り切り、タイトルを決めることができて良かったです。ただ、鎌田選手は残念ですね。本当は全員で競り合った方がよかったなという気もします」と新井は語った。

 2位には奴田原がつけ第4戦久万高原ラリー以来の表彰台を獲得。3位は生田輝明/馬瀬耕平(スバルWRX STI)がJRC初表彰台を獲得している。

 そのほかのクラス、JN5クラスは川名賢/保井隆宏(シトロエンDS3 R3)が優勝。川名にとっては前戦ラリー北海道に続き2連勝となる。JN4クラスは山口清司/山本磨美(トヨタ86)が2018年シーズン2勝目を飾った。

 JN3クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が前戦のリタイアを跳ね除ける勝利。JN2クラスは 明治慎太郎/北田稔(トヨタ86)が、JN1クラスは内藤学武/小藤桂一(スズキ・スイフトスポーツ)がそれぞれ優勝している。

 次戦はいよいよ最終戦。11月2~4日に愛知県・新城市で行われる『新城ラリー2018』だ。