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WEC富士:決勝3時間時点で7号車トヨタ首位。ウエットからドライに変わる路面を小林可夢偉が力走

2018年10月14日 14:31  AUTOSPORT web

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レース折り返しをトップで迎えたTOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド
富士スピードウェイで行われている2018/19年“スーパーシーズン”第4戦富士は6時間レースの折返しを迎え、現在はTOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス組)が総合首位に立っている。
 
 予選日の夜から降りだした雨が小康状態にはなったものの、断続的に降り続く状況で迎えた2018年のWEC富士決勝は、気温13度、ウエット路面の16度というコンディションのなかでスタートが切られた。
 
 オープニングラップは中嶋一貴がステアリングを握る8号車トヨタTS050ハイブリッドがホールショットを決める一方で、後方ではレベリオン・レーシングの1号車と3号車レベリオンR13・ギブソンが激しい同門対決を展開する。この争いはアンドレ・ロッテラー駆る1号車R13が制することとなるが、この間に総合8番手からスタートした可夢偉の7号車トヨタが背後に迫り、2周目には総合3番手に浮上している。
 
 また、可夢偉の浮上とともにジェンソン・バトン、ステファン・サラザンがドライブするSMPレーシングのBRエンジニアリングBR1・AER勢も速さを見せレベリオン勢の間に割り込んだ。
 
 そんななか2番手の7号車トヨタは早々にピットに戻り、タイヤを交換してコースに復帰する。この直後コース上ではサラザンの17号車BR1から左フロントタイヤが脱落してしまい、SMPの1台が上位争いから離脱している。
 
 その後、ホームストレートで石川資章がドライブするMRレーシングの70号車フェラーリ488 GTEの右リヤタイヤがバーストするアクシデントによってセーフティカー(SC)が導入される。このSCランは、導入中に2コーナーの先で3号車R13がクラッシュしたこともあり、リスタートまで30分を要した。

 この間、徐々に路面状況が回復してきたことからトヨタの2台を含む多くのマシンがピットインを行うが、上位陣では唯一バトンの11号車BR1だけがステイアウトを選択。この結果、11号車BR1はリスタートが切られた1時間の時点で総合首位のマシンとなっている。

 そんな11号車BR1が1回目のルーティンピットインを済ませると、ニューリーダーは早めにスリックタイヤに履き替えていた7号車トヨタに。可夢偉駆る7号車は一度、一貴の8号車トヨタに抜かれるものの、その後インターミディエイトからスリックに履き替えるために一貴がピットに戻ると、ふたたび首位に立った。
 
 その後は7号車トヨタが、僚友対して約10秒のマージンを築いてレース中盤に突入していく。しかし、スタートから2時間15分過ぎ、可夢偉のペースがガクッと落ち徐々に一貴からブエミに変わった8号車トヨタが接近。15分後には2台がテール・トゥ・ノーズの状態となった。
 
 それでも粘りを見せた可夢偉はトップのままコンウェイにバトンを渡し、8号車トヨタのピットイン後には再度トップに浮上。スタートから3時間を経過時点では約9秒のギャップを築いている。
 
 LMP1プライベーター勢はロッテラーからブルーノ・セナにつないだ3号車R13がトヨタ勢から2周遅れの総合3番手。バトンからビタリー・ペトロフに代わっている11号車BR1が総合4番手を走行中だ。
 
 LMP2クラスは37号車、38号車オレカ07・ギブソンを走らせるジャッキー・チェン・DCレーシングがワン・ツー・体制を構築。LM-GTEプロクラスでは2番手グリッドからスタートしたBMWチームMTEKの82号車BMW M8 GTEが暫定首位に立っている。
 
 LM-GTEアマクラスは星野敏を擁するデンプシー・プロトン・レーシングの88号車ポルシェ911 RSRがクラストップにつけ、澤圭太がスタートドライバーを務めたクリアウォーター・レーシングの61号車フェラーリ488 GTEがクラス3番手につける。石川の70号車フェラーリは残念ながらリタイアとなった。