2018年10月14日 10:02 弁護士ドットコム
母親の危篤を上司に伝えても帰宅を認めてもらえず、母親が亡くなった後も「死ぬタイミングが悪い」と小言を繰り返されたという相談を取り上げた弁護士ドットコムニュースの記事(『親が危篤なのに帰らせてもらえない・・・仕事を「強要」した上司、パワハラになる?(https://www.bengo4.com/c_5/n_8281/)』)にたくさんのコメントが寄せられています。
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この記事で、村松由紀子弁護士は、従業員が勤務時間内の労働を提供しなくとも、戒告や解雇などの懲戒処分の対象となるにすぎず、無理に労働提供を迫ることは許されないと解説しています。そのため、上司が従業員を帰らせず、その場に留まることを強要した場合は、「死ぬタイミングが悪い」などの言葉と相まって、「パワハラにあたる可能性は高い」と指摘しています。
「まともな職場なら帰るように周りが説得してくる。時期を見計らって退職したら?そんな会社」(男性)など上司の言動に対する批判のコメントが殺到する一方で、場合によっては「会社の人達を怒らせる」ことになると指摘する40代の男性もいました。
以下、寄せられたコメントを紹介します。
「身内の死に目にも会えない様な会社では未来がない」(40代・男性)
「こういった人達(上司達)って人間的な感情を持ち合わせて無いのでしょうね」(40代・男性)
「『死ぬタイミングが悪い』十分パワハラだよ」(50代・男性)
など、上司の対応に対する批判の声が多数を占めました。
また、実際に親が危篤なのに帰れなかったという体験談も寄せられています。ある40代の女性は「父親が入院している病院から緊急呼び出しの電話が有ったのに、早退させてくれなかった事があるわ」とコメントしています。
ほかにも、「人に厳しく自分に甘く」という経営スタンスに問題があることを指摘し、「もし、経営者の肉親ならどうだろうか。仕事なんぞ擲って死に目に駆けつけ、社員を駆り出して、盛大な葬儀を執り行い、後々は命日の度に、全社挙って黙祷を強いることだろう。社員の肉親ならば、吐き捨てるように仕事との択一を迫る」とコメントする50代の男性もいました。
親だけではなく、大切な人が危篤なのに帰らせてくれなかった会社を批判するコメントも寄せられました。
ある40代の男性は、12月31日に親族が危篤に陥ったそうです。これを上司に相談すると、「まだ生きているんだろう! 今日はどうゆう日だ! 年末の書き入れ時だぞ!明日(元旦)も店開けるのだから、1月5日以降に行け!」と他の従業員の前で怒鳴られ、「結局帰れず、死に目にも会えずじまい」となりました。
また、ほかの40代の男性は20年来の友人の通夜に参加しようとしたところ、「身内じゃないんだからそんなの終わってから顔だけ出せばいい、例え身内でも労働時間の関係上最後まで配達するのが当たり前」と言われたそうです。
ただし、親以外の危篤に対しては、厳しいコメントも寄せられています。
「親族血族や3親等の姻族には該当しないのですから上司にも常識的な意味合いで言えません」(30代・女性)
「親友ならダメでしょう。仕事が終わってから駆けつけるかな」(男性)
「基本的に親族以外は無理、それくらい理解しておきましょう。無知な発言が会社の人達を怒らせる、当然の結果です。死に目に合わなかったら何か不都合なのですか?よく考えて意見しましょう。嫌なら、会社を辞めれば良いのです。それだけの話ですよ、馬鹿馬鹿しい!」(40代・男性)
など、親以外の親族や親友が危篤になった場合にまで会社に配慮を求めることを疑問視する声が寄せられました。
(弁護士ドットコムニュース)