2019年シーズンからウイリアムズF1に加入することが決まったジョージ・ラッセルだが、その道のりは大胆にも、本人が7月にチームのテクニカルディレクターを務めるパディ・ロウに電話をかけたことから始まっていた。
20歳のラッセルは今季の夏、F2選手権においてはまだ先の見えない状況にあったが、メルセデスのジュニアドライバーとしてメルセデスやフォース・インディアのF1マシンに搭乗する機会を何度か得ていた。そしてラッセル本人は、2019年にどのカテゴリーで戦いたいかを明確にしていた。
その夢を実現するために彼はパディ・ロウに電話をかけ、ウイリアムズの経営陣およびチーム副代表であるクレア・ウイリアムズとのミーティングを要請したのだ。
F1公式サイトのFormula1.comに対し、ラッセルは当時のことを振り返って以下のように語っている。
「パディ、僕は来年、2019年のF1に行きたいし、ウイリアムズのマシンに乗りたい。クレアとあなたとのミーティングの場を設けてもらって、この話を詳しくするわけにいかないだろうか?」と、彼はロウに話したという。
ミーティングの機会が与えられ、ウイリアムズはシミュレーター上で彼の能力を評価することに合意した。
「僕はシミュレーターで1日を過ごした。彼らは僕のフィードバック能力やスピード、チームとのコミュニケーションのとり方を評価した。後で、非常に上手くいったと聞いた」
「さらには、僕のGP3とF2での成績も大きな要因となったんだ」
しかしながらラッセルはフリーエージェントではないため、メルセデスの契約ドライバーとして、交渉はメルセデスが引き継いでいる。
「交渉に関してはメルセデスが引き受けてくれた。僕も関与した。これは僕のキャリアに関することなので、彼らは僕にも大いに話にかかわらせてくれた。共同での話し合いだったんだ」
ラッセルはいまや正真正銘のF1ドライバーであるが、その肩書を実感できずにいたという。
「契約にサインをするということは、とても現実的なものだった」
「時間がたつに連れて、本当に起きていることなのだと思えるようになってきた。F1は僕にとって生涯の夢なんだ。ウイリアムズとともにチャンスを掴むことができて、言葉にならないよ」