10月12日、WEC世界耐久選手権は富士スピードウェイで第4戦富士のフリープラクティス2回目が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッド(セバスチャン・ブエミ/中嶋一貴/フェルナンド・アロンソ組)がベストタイムを記録。僚友7号車トヨタTS050ハイブリッドが総合2番手につけ、FP1に続きトヨタ勢がワン・ツーで終えた。
曇り空の下、気温18度、路面温度21度というFP1とほぼ同じコンディションで迎えたWEC富士のFP2。ほぼ全車がピットロード出口のシグナルがグリーンに替わると同時にコースに出ていくが、セッション開始からわずか4分後の15時34分に赤旗が提示される。
赤旗の理由はFP1でのセッションストップ理由と同様、13コーナー出口に置かれた“コースサイドバンプ”と呼ばれるかまぼこ状の縁石の破損で、これを修復するためだ。このバンプは10分後に一度グリーンフラッグが振られた直後に再度トラブルの元となり、15時50分に提示された2度目の赤旗ではセッションが約40分にわたって中断されることとなった。
セッションが再開されたのは16時30分。この時点でトップにつけていたのは、FP2スタート直後にアロンソが乗り込み、1分23秒973をマークした8号車トヨタだった。
2番手はホセ-マリア・ロペスが序盤にアタックを行なった7号車トヨタTS050ハイブリッドで、タイムは僚友から約1秒落ちの1分25秒068。この2台の自己ベストは2度の赤旗中断後、10分間延長された17時10分のセッション終了時刻まで変わらず。ル・マンを制し、チャンピオンシップをリードしている8号車トヨタがここでも総合トップとなっている。
総合3番手はレベリオン・レーシングの3号車レベリオンR13・ギブソンが1分25秒697というタイムで7号車トヨタに肉薄すると、総合4番手のSMPレーシング、11号車BRエンジニアリングBR1・AERを挟んだ総合5番手の1号車レベリオンR13までが1分25秒台に入った。
LMP2クラスは先日、ル・マン24時間のクラス優勝が正式決定したシグナテック・アルピーヌ・マットムートの36号車アルピーヌA470・ギブソン(ニコラ・ラピエール/アンドレ・ネグラオ/ピエール・ティリエ組)が1分30秒410のトップタイムをマーク。自動車メーカー5社が激しい戦いを繰り広げるLM-GTEプロクラスではアストンマーチン・レーシングの95号車アストンマーチン・バンテージAMR(マルコ・ソーレンセン/ニッキー・ティーム組)がフォード、フェラーリ、ポルシェ、BMWを抑えてクラス首位に立っている。
LM-GTEアマクラスのトップは今戦、星野敏が加わっているデンプシー-プロトン・レーシングの88号車ポルシェ911 RSR。僚友77号車ポルシェ911 RSRが2番手に続き、3番手には澤圭太を擁するクリアウォーター・レーシングの61号車フェラーリ488 GTEが入っている。
走行一日目のメニューを終えたWEC世界耐久選手権第4戦富士は13日(土)、9時30分からフリープラクティス3回目が行われ、14時からは決勝レースのグリッドを決定する公式予選が実施される予定だ。