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カワサキZ125PROはZシリーズ末弟でも乗り心地は快適/市販車試乗レポート

2018年10月11日 17:01  AUTOSPORT web

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カワサキZ125PRO
カワサキのZはZ1000を筆頭にシリーズ化されているスーパーネイキッド。その末弟に位置するのがZ125PROだ。

 Z125PROは、前後に12インチタイヤを履く、いわゆるミニバイクなのだ。全体にギュッと凝縮されたフォルムはなかなか立派。そして小径ホイールとのマッチングがなんとも可愛らしい。







 ヘッドランプやカウル、倒立式フロントフォーク部までカバーするフェンダー等のデザインはシリーズと共通する。一見骨太のフレームに見えるのは、サイドの樹脂カバーデザインによるもので、実際はスチールのパイプバックボーンタイプ。搭載エンジンは空冷の2バルブSOHC前傾単気筒。その直下を通る右側排出の黒いアンダーマフラーは、全体に溶け込ませたデザインが斬新だ。

 ミニバイクながらシート高は780mm。ライディングポジションも窮屈感が無い。足付き性はとても良く、膝にゆとりを持った上で両足は楽に地面を捉えることができた。車体やシートはサイズ的に十分な厚みがあり座り心地もシッカリしている。









 車両重量は102kg。取り回す感覚は見た目よりも軽快に扱え、不安感の無い乗り味はビギナーライダーの入門用としてもお薦めできる。もちろんベテランライダーにとっても、コンパクトな車体の気楽な乗り味は魅力的。さらに車庫や駐輪場の省スペース化に貢献できるサイズは日常的な足としても実に機能的だ。

 右手のセルボタンを押すと気筒内の圧を一瞬逃がす仕組みもあって、スルッとクランキングされ始動性は良好。操作系は本格的なバイクと同じで左手レバーによるマニュアルクラッチ操作が必要。シフトもマニュアルで左足操作のリターン式4段だ。







 ギヤレシオがワイドな設定で、走り始めると出力特性との相性がとても良いことがわかる。指針式アナログ表示の回転計は9750回転からがレッドゾーン。そこまで回そう(回したい)とは思わないが、3000~9000回転までのワイドレンジで発揮される頼れるトルクはとても柔軟。例えばシフトダウンを不精するような走りにも難なく耐えてくれる粘り強さがある。

 全体にマイルドなエンジンは、シビアな操作を要求されない寛容な乗り味が楽しめる。基本的に直進安定性もシッカリした走りを発揮。小径タイヤの割には安心感の高い乗り味を誇る。市街地等で時おり遭遇する大きなギャップでは突き上げの厳しさにビックリさせられることもあったが、操縦性に対する不安感は皆無だった。

 Z125PROは、通勤や通学の足として活用したり、休日の散策ツーリング等にもお薦めだ。乗り心地が快適な上、それに乗る気分はどこか若々しい雰囲気。ヘルメットの中で自然と頬が緩んでいる自分に気付く不思議な心地よさが魅力的だ。