シトロエンから独立し、PSAグループの1ブランドとなったDSのラインアップで、エントリーモデルに位置付けられる『DS3』に、ネオ・ヴィンテージスタイルのカスタマイズが施された『DS 3 CAFÉ RACER』が登場。同時にカタログモデルの『DS3 Chic(シック)』にも、デイタイムランニングライト、インフォテイメントシステム、トランスミッションなど多岐にわたる仕様向上が施され、10月3日より発売が開始されている。
2010年の日本市場導入時には、WRC世界ラリー選手権に参戦するベースモデルとしてスポーティな印象を打ち出していた『DS3』は、その後パーソナライゼーションの機能を活かして世界的ファッションブランドの“ジバンシィ”とのコラボモデルを発表するなど、さまざまなカスタマイズモデルが登場してきた。
今回20台限定で登場した『DS 3 CAFÉ RACER』は、マットブラックに処理したDSウイングのグリル、ルーフトップや同車を特徴づけるサイドのシャークフィンに施されたグラフィック、ナッパレザーのウォッチストラップシートなど“カフェレーサー”をモチーフとしたワイルドなカスタムが施された。
最大のアイキャッチとなるルーフトップには、DSオートモビルの祖であるDSが生まれた年“1955”を示すローマ数字MCMLV(M=1000、CM=900、L=50、V=5)と、ヴィンテージ風にデザインされたDSの文字、そして車名からとった3の周りにはWRCでの勝利を象徴する栄光の月桂冠、さらにカフェレーサー発祥の地であるエースカフェのロゴとなるクローバーなどが配された。
さらにフロントグリルを形作るDSオートモビルの象徴"DSウィング"は、このモデルだけのマットブラック塗装にカスタマイズ。同様にボディサイドモールもクロームからマットブラックとし、ドアミラーカバーとドアハンドル、17インチアロイホイールはブラックと、ディテールにまで拘ったワイルドなテイストが貫かれた。
またDSブランドが得意とする独創的な意匠を持つインテリアは、DSオートモビルのシグネチャーでもあるウォッチストラップをモチーフとしたナッパレザーのシートを採用。クレームパルテノンのダッシュボードカラーに加えてAppleのCarPlayとGoogleのAndoroid Autoに対応したタッチスクリーンを装備するなど、モダンとクラシックの融合したネオ・ヴィンテージともいえるテイストとなっている。
一方、カタログモデルとなる『DS3 Chic』は、欧州仕様と同一のデイタイムランニングライトが装備され、これによりターンインジケーターは先に発売されたフラッグシップ『DS 7 CROSSBACK』と同様のシーケンシャルタイプに変更。
インテリアではダッシュボード中央にタッチスクリーンを納め、バックアイカメラも標準装備化し実用性を向上。加えて電子制御6速オートマチックトランスミッションEAT6にはパドルシフトとスポーツモードが追加され、定評あるスポーティーな走りにさらに磨きがかかっている。
限定車の『DS 3 CAFÉ RACER』、カタログモデルの『DS3 Chic』ともに、パワートレーンは1.2リッター直列3気筒直噴ターボ(110PS/200Nm)とEAT6の組み合わせとなり、『DS 3 CAFÉ RACER』が305万円。『DS3 Chic』は多数の装備を追加しながら価格は現行から据え置きの259万円となっている。
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