経団連は10月9日、大手企業の採用面接解禁日などを決めた「採用選考に関する指針」を廃止すると正式発表した。現在大学2年生である2021年春入社以降の新卒学生からは、いわゆる「就活ルール」がなくなり、政府主導で作られた新しいルールが適用される見込みだ。
通年採用を進める企業からは賛成の声も聞かれるが、採用活動が長期化するのではと懸念する声もあがっている。脳科学者の茂木健一郎さんは同日、ツイッターで「経団連の就活指針廃止、支持します」と表明した。
「キャリアパスの多様性を尊重できない企業が、付加価値を生み出せる時代ではない」
茂木さんは同方針の廃止に加え、
「新卒一括採用の廃止、年齢学歴を問わない通年採用を実現してこそ、日本企業は21世紀に遅ればせながら追いつくでしょう。キャリアパスの多様性を当たり前のこととして尊重できない企業が付加価値を生み出せる時代ではありません」
と、「さらなる英断」を呼びかけた。
これに対してリプライでは「僕も小さな企業の経営者ですが、従業員採用を他社と示し合わせて取り決めをしてたこと自体が理解出来ませんでした」などの賛成の声が多く寄せられた。しかし、
「ただ、古い体質の会社はなかなかこの波に乗ることができない。表向きには対応できても、体質が変わらないと結局吐き出されてしまうような気がしてます」
など懸念の声も寄せられた。
「結局は企業がいい人材だけ早く漁りたいだけ」「唐突すぎる」の声も
一方、ネットでは他に
「結局は企業がいい人材だけ早く漁って、残りの人たちは同じように就活するパターンじゃないの?」
「唐突すぎるんだよなぁ…今の大学2年生って、指針に翻弄されまくってる気がする」
など企業側への批判や同情の声も寄せられている。
政府は、現在の大学2年生にあたる21年卒の就活は、現在と同日程で調整する方向だという。現在の大学1年生にあたる22年卒からの日程は、今後決定されることになる。