WRC世界ラリー選手権第11戦ラリーGBは10月7日、SS19~23が行われ、セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)が第4戦ツール・ド・コルス以来の総合優勝を飾り、2018年シーズン4勝目を挙げた。トヨタのヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)は一時トップにおどり出たものの、シーズン初優勝はならなかった。
■Mスポーツ・フォード
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/総合1位
「僕たちにとって最高の週末で、さまざまな感情を味わったよ。5度目のラリーGB制覇を成し遂げたことを誇りに思っている。この難しいコンディションでコース上に留まり、ミスを起こさないことがいかにチャレンジングでタフなことか分っているからね」
「金曜日は難しいスタートになり、今回のラリーは終わったも同然だと思ったけど、そこから全力を尽くして反撃した。表彰台が射程圏内であることは分かっていたものの、オット(タナク)がトラブルに見舞われてからは、総合優勝をかけた大きな戦いとなったんだ」
「ヤリ-マティ(ラトバラ)は優勝を意識してハードに攻めていたから手強かったよ。好運にも3SSを完璧にこなしてラリーを終えられた。特にSS22は最高の出来で、そこで差を作れて満足しているよ」
「この勝利はチャンピオンシップに向けた大きなステップで、僕たちを優勝争いの前線に押し戻してくれた。残り2戦はエキサイティングで、これまで以上に激しくなるはずだ」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/総合20位
「今週末、僕たちには優勝できるスピードとパフォーマンスがあると分かっていたから、本当に期待外れなラリーになってしまった。仕方のないことだけど、金曜のミスでデイリタイアしてからは、トラブルを回避して完走することにフォーカスするしかなかった」
「まったくプッシュしていなかったから、いくつかのステージでのタイムには驚いたけど、全体的にあまり成果のない週末だった。とは言うものの、走行中はたくさんの観客が見えたし、スランディドノでのゴールでは最高の雰囲気を味わえてうれしかったよ」
■ヒュンダイ・モータースポーツ
●アンドレアス・ミケルセン(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合6位
「土曜日のパフォーマンスは良かったが、ファイナルステージではまた苦戦してしまった。結果を出すのがとても難しかった」
「昨日は体調が優れなくて、今日の準備としてビデオを見ることができなかったんだ。どこを走ればベストなのか分からず、結果として少々タイムを失った」
「ありがたいことにラリーを完走することができたけど、望んでいた順位でのフィニッシュではなかった。これからは最後の2戦に集中する必要がある。僕たちが強さを発揮できるラリーだからね」
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合5位
「今週末は全力で戦った。昨日(競技3日目)ミスをしたせいで表彰台を獲得するチャンスはなかったが、失った順位を少しは取り戻せるようハードにプッシュした」
「チャンピオン争いはまだ終わっていない。ファンから見れば、僕とセバスチャン(オジエ)、オット(タナク)の戦いはエキサイティングなものになっているはずだ」
「今よりもリードを大きく広げたかったが、最近のラリーで起きたことをあれこれ考えても仕方ない。自分たちを奮い立たせ、最後の2戦で総合優勝するために戦わなければならないね」
●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)/総合7位
「結果には表れなかったけど、今週末にはポジティブな面があった。何度か最速タイムを出せたしね。土曜日はトップ3のステージタイムを出したし、全体的にマシンの感触は良かった」
「午前中のステージは信じられないくらい滑りやすかったよ。グリップを把握できなかったし、ペースノートは完璧ではなかった。2度目の走行の方がうまくいったね」
「総合4位から総合8位までの差はわずか11秒だったから、ラリーGBは本当に接戦だった。これからは、僕たちにとって今シーズン最後のWRCイベントとなるオーストラリアに向けて準備していく」
■シトロエン・レーシング
●クレイグ・ブリーン(シトロエンC3 WRC)/総合4位
「今週末の結果には満足しているよ。午前中は全力を尽くしたが、他のドライバーたちが僕たちより速かっただけだ。チームのために結果を出すことが重要だった」
「最後の2戦までこの調子を続け、勢いを保っていくつもりだ。シーズンをできる限り強力にフィニッシュできるようにね。それに僕はどちらかというとターマック(舗装路)が好みだから、スペイン(ラリー・エスパーニャ)のことをもう楽しみにしているよ!」
●マッズ・オストベルグ(シトロエンC3 WRC)/総合8位
「ラリーをまとめ上げるのに困難はあったが、今週末はいくつかとてもいい結果を出せたステージがあったし、1度はステージ優勝も飾れたし、いいタイムを記録できた」
「僕たちは決して諦めないし、先頭集団にくらいついていくよ。今日は少々不運だったのが残念だ。小さなミスが最後にはとても高くついた」
■トヨタ
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合2位
「素晴らしい戦いを心から楽しんだ。最初の2本のステージは良い結果だったが、その後勢いを失ってしまった。もしかしたら、タイヤ選択を誤ったのかもしれない」
「ユーズドのソフトタイヤを1本積んでステージに向かったけれど、グラベルでは充分なグリップを得られなかった。それでも、今回の結果はチームのマニュファクチャラー選手権争い、そして自分にとって非常に重要な意味を持つ。連続で表彰台に上がることができて、本当にうれしく思うよ」
●オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)/総合19位
「今日は自分たちがすべき仕事をした。すなわち、パワーステージでボーナスポイントを獲得し、そして完走することだ」
「ドライバーズタイトル争いはまだ続いているが、状況はかなり厳しくなった。決して簡単ではないけど、最後まで諦めることなくタイトルに挑み続けるよ」
●エサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)/総合3位
「今回の結果にはとても満足している。特に、チームにとって重要なポイントを獲得することができてうれしく思う」
「朝のステージでは高い競争力があったから、総合3位のポジションを守り、SSベストタイムも記録できた。後続に対し大きなリードを築いたから、その後はクルマを安全にフィニッシュに導くことに専念し、自分の仕事を完遂できたよ」