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トロロッソ・ホンダ F1日本GP密着:無念の決勝と予選の進歩。モータースポーツ部、山本雅史部長が振り返る鈴鹿

2018年10月07日 21:01  AUTOSPORT web

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モータースポーツ部部長に就任してから、さまざまな改革を実行して成績を改善しつつある山本雅史部長(左)。右は広報部の鈴木悠介氏。
F1日本GPが始まる前の10月2日(火)、ホンダはトロロッソ・ホンダの2人のドライバーを栃木県のHRD Sakuraと栃木研究所を招いて、日本GPに向かうピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーにエールを送った。

 ホンダのサポートはそれだけではなかった。その日の夜、本田技研工業の八郷隆弘社長が倉石誠司副社長、森山克英ブランド・コミュニケーション本部長、山本雅史モータースポーツ部長らと共に、2人のドライバーを東京に招いて夕食を共にした。ガスリーとハートレーは、ホンダの厚いサポートに感謝し、鈴鹿へ向かった。

 その4日後、2人は予選でそろってQ3に進出する快走を披露。その2人を激励しようと日曜日の朝、八郷社長が鈴鹿入り。サーキットに到着してすぐにトロロッソ・ホンダのスタッフを激励するとともに、30回目の記念大会を盛り上げるためにサーキットに集まったホンダのスタッフを前にして、こう語ったという。

「ホームレースの鈴鹿で2台そろってQ3に進出できたことを私もうれしく思っています。今日のレースでも、ダブル入賞を目指して頑張るので、みなさんも応援よろしくお願いします」

 日曜日のレースはブレンドン・ハートレーが6番手、チームメートのピエール・ガスリーが7番手と、トロロッソ・ホンダとして今シーズン最高位のグリッドからスタートすることとなった。

 スタート前のグリッドには、八郷社長、倉石副社長、森山本部長も激励に駆けつけた。しかし、ハートレーはスタートの出遅れが響いて13位に終わり、ポイント圏内を走行していたガスリーは残り4周でカルロス・サインツ(ルノー)に1コーナーでオーバーテイクを許して11位とポイント獲得はならなかった。

 ホンダのF1活動を指揮する山本雅史モータースポーツ部長は「まずは鈴鹿での30回目となる節目の大会に来場していただいた多くのファンにお礼申しげます」と、ホンダが冠スポンサーを務めた今年の日本GPに観戦に来た観客に対して、お礼を述べた。そして、次のようにトロロッソ・ホンダとして臨んだ今年の日本GPを振り返った。

「ポイントを獲れなかったことは残念ですが、集まっていただいた多くのファンの期待に応えようと、われわれはトロロッソのスタッフとともに、週末、必死なって戦いました。予選では天候を味方につけて今シーズン最高の結果を手にすることができたことは、確実に進歩している証しだと思います」

 ホンダのホームコースで、王者メルセデスに食らいついたのが、2019年からホンダとパートナーを組むレッドブルだった。期待どおりの結果を出せなかったホンダの山本部長の視線は、すでに来年に向けられていた。

「レッドブルは、マックス・フェルスタッペンが3位表彰台を獲得しただけでなく、予選でトラブルに見舞われて15番手からスタートしたダニエル・リカルドも4位でフィニッシュしたように、チーム力が素晴らしい。今後も私たちホンダは努力し続け、レッドブルとホンダが求めている答えを一戦でも早く出せるようにしたい」

 2019年につながる戦いを、ホンダは30回目の鈴鹿で披露していた。