トップへ

WRC:トヨタ、ラリーGB2日目は全車が表彰台争い。マキネン「昨年よりパフォーマンスが大きく向上」

2018年10月06日 12:31  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

オット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)
10月5日に行われたWRC世界ラリー選手権第11戦ラリーGBで、TOYOTA GAZOO Racing WRTはオット・タナク(トヨタ・ヤリスWRC)が総合首位を確保。総合3番手にヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)、総合4番手にエサペッカ・ラッピ(トヨタ・ヤリスWRC)が続き、3台が揃ってトップ4入りを果たした。

 ラリーGBの競技2日目となる5日(金)は、SS2~9までの8SSで争われた。ステージはサービスパークが設けられたディーサイドの西側に広がる森林地帯が主な舞台だ。

 この日のディーサイド近郊は雨の影響でウエットコンディションに。その影響で路面がぬかるみ滑りやすいコンディションとなったほか、途中には霧が広がる箇所もあるなど、難度の高い1日となった。

 前日に行われたSS1で総合4番手につけていたタナクは、難易度の高い状況にもかかわらずSS2~4で連続ステージ優勝を飾るなど序盤から強さを発揮。午後の走行ではパンクした影響でSS9こそペースを抑えたものの、SS7~8で優勝を飾り、この日行われた8SS中5SSを制してライバルを圧倒した。

 この結果、タナクは総合2番手につけたドライバーズランキング首位のティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)に対し、28.8秒の大量リードを構築して、競技2日目を終えている。

 チームメイトのラトバラは29.13kmのロングステージだったSS8でリズムに乗れずペースを落としたものの、首位タナクと32.8秒差、前を走るヌービルとは1.6秒差の総合3番手を確保。ラッピは2日目序盤にスピンする場面があったが、ラトバラと3.4秒差の総合4番手につけた。

■首位のオット・タナク「クルマの大きな進化を感じた」

「チームは素晴らしい仕事をしてくれた。2週間前にウェールズで行なった事前テストは今日ととても似た路面コンディションで行うことができた。それも今日の好結果につながったと思う」と語るのはチーム代表のトミ・マキネン。

「昨年、我々はこのラリーで苦戦したが、その時の経験と情報を基に改善作業を進めた結果、パフォーマンスが大きく向上したと感じている」

「競技はまだ2日間あるが、明日は我々に合っているステージだと思うよ」

 総合首位に浮上したタナクは「クルマのパフォーマンスは本当に素晴らしく、タイヤのグリップ力が低い路面でさえも高い競争力があったので、大きな進化を感じたよ。現時点ではいいポジションにつけているが、まだまだ先は長いから、集中力を保ち攻め続けなくては」とコメント。

 ラトバラは「朝最初のSSではアンダーステアに少し苦労したが、その後ダンパーを微調整したところ自信を持って走れるようになった」と走行をふり返ったほか、ラッピは「セットアップが改善するにつれてフィーリングは好転し、自信も増してきているから、明日は今日よりも余裕を持って戦えると思う」と自信をのぞかせた。

 競技3日目となる6日(土)はイギリス・ウェールズ中部を中心にSS10~18までの9SSが行われる。この日の合計走行距離は150.24km、リエゾン(移動区間)を含む総走行距離は600.87kmと今大会最長を走る1日となる。

 加えて、この日は日中にマシンをメンテナンスできるサービスが設けられておらず、許される作業はタイヤ交換や補助灯の装着のみ。ドライバーにはミスなく、マシンをいたわる走りが求められる。