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感染症の早期発見に貢献! 血液1滴で抗体を検出する紙チップ、慶応大が開発

2018年10月05日 21:02  Techable

Techable

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HIVにインフルエンザなど、我々が罹患する病気には多くの感染症が含まれる。そうした感染症の早期発見に役立つチップを、慶應義塾大学とアイントホーフェン工科大学(オランダ)の共同研究グループが開発した。

紙でできた小さなチップに血液を1滴垂らし、デジタルカメラで撮影するだけで感染症の有無を確かめられるというものだ。・20分で結果感染症の原因となるウイルスなどが体内に入ると、体は抗体をつくる。このチップでは、その抗体を検出する。

もちろん抗体検出は病院などで行える検査だが、今回のチップはラボなどがなくてもチップとデジカメだけででき、しかも血液を1滴垂らして20分待つだけと容易なのがポイントだ。・スマホのカメラで確認チップにはさまざまな試薬が含まれていて、血液を垂らして20分ほどすると生物化学反応が起こる。その反応とは青~緑色に光るというものだが、抗体が多いほどに青色に光り、抗体が少ないほど緑色なのだという。

発色を確かめるのにデジカメを使うが、一眼レフのような高価なものでなくても、スマホのカメラでも十分判定できるとのこと。

研究グループはすでにプロトタイプで実験を行なっていて、HIV、インフルエンザ、デング熱の抗体を同時に検出することに成功した。

研究チームは数年内の商品化を目指していて、病院での活用はもとより、発展途上国など医療施設が十分にないようなところで大いに活躍しそうだ。

慶應義塾大学

Eindhoven University of Technology