大杉漣の主演映画『教誨師』に寄せられたコメントが公開された。
10月6日から全国で公開される同作は、2月に急逝した大杉漣の初プロデュース作であり、最後の主演映画。心の救済に努め、彼らが改心できるよう導く「教誨師」をモチーフにした物語で、死刑囚専門の教誨師である牧師・佐伯と6人の死刑囚が教誨室で繰り広げる会話劇が描かれる。佐伯役を大杉が演じる。
コメントを寄せたのは草彅剛、天海祐希、黒沢清。草彅剛は作品について「こんなにも映画と、僕自身の距離が近く感じたのは初めてかも知れない。きっと、それは漣さんの心と牧師、佐伯保の心が重なり、本当の教誨師になっていたからだと思います」と述べ、「300の顔をもつ男、“大杉漣”さんの顔がまた一つ、これからも増えましたね。ありがとう、漣さん」と結んでいる。
天海祐希は「漣さんの、優しくも鋭い矢で心の真ん中を射られた気がした。真っ直ぐ、誠実な瞳で漣さんが見ていた事、そして伝えたかった事が今、ここに残っている。もう一度、漣さんに触れられた様な、そんな気がした」、黒沢清は「日本映画の俳優はつくづく層が厚いなあと思った。凛とした俳優、いかにも何気ない俳優、得体のしれない俳優、見ていてほっとなる俳優。そして、それらの頂点に大杉漣がいる」とそれぞれコメントを寄せている。
■草彅剛のコメント
映画『教誨師』を見た夜、僕は珍しくなかなか寝付けませんでした。
“生”と“死”誰にでも共通して存在する事。
それはとてもシンプルな事なのに、何で人はうまく生きられないのか?
いつの間にか、僕も、薄暗い小さな面会室の中に入って、死刑囚の方と一緒に、目の前の漣さんの話を聞いているかの様でした。
こんなにも映画と、僕自身の距離が近く感じたのは初めてかも知れない。
きっと、それは漣さんの心と牧師、佐伯保の心が重なり、本当の教誨師になっていたからだと思います。
300の顔をもつ男、“大杉漣”さんの顔がまた一つ、これからも増えましたね。
ありがとう、漣さん。
■天海祐希のコメント
漣さんの、優しくも鋭い矢で心の真ん中を射られた気がした。
真っ直ぐ、誠実な瞳で漣さんが見ていた事、そして伝えたかった事が今、ここに残っている。
もう一度、漣さんに触れられた様な、そんな気がした。
■黒沢清のコメント
日本映画の俳優はつくづく層が厚いなあと思った。
凛とした俳優、いかにも何気ない俳優、得体のしれない俳優、見ていてほっとなる俳優。そして、それらの頂点に大杉漣がいる。