世間には、人付き合いがしたいのになかなか勇気が出せずひとりぼっちになりがち、というタイプの人も多いようだ。誰それともっと仲良くしたいけど、勇気がなくて誘えない。そういう人たち自体はそこそこ多いんだろうけど、その傾向も極端になり過ぎると、見ているほうはもどかしくなってしまう。
今回紹介したいのが、はてな匿名ダイアリーに投稿された「同期をランチに誘いたい」という声だ。投稿した女性は、職場の同性の同期と一緒に昼ごはんを食べたいのだそう。僕などは「じゃあ誘えば?」で話を終えてしまうけど、そう簡単ではないようだ。(文:松本ミゾレ)
前に一度ランチした時は投稿者のシャイさゆえに会話が弾まず
女性は普段、週の半分は1人、残り半分は同僚と食事をしている。一方、ランチに誘いたい同期は、先輩を始めとする別のグループと食事をしているんだとか。そしてこれが、ランチに誘いにくい理由だという。
「私が社交的なら、その先輩たちと同期の食事の輪の中に交ざるという選択肢が手っ取り早そうだった。でもその手はノーだ。なぜなら私は(中略)シャイ増田だから」
そんなシャイな投稿者、もうすぐ別の部署に移ってしまうため「この人生で二度と同期ちゃんから数メートルの距離で、同期ちゃんの笑い声の聞こえる職場で働くことなんかできない」と落ち込んでいる。異動前になんとかして一緒にご飯を食べたいという強い思いと、自分から声をかけられないという悩みで板挟みらしい。
過去には一度だけ、その同期と昼食を食べたことがあるという。実現したのは、相手が自分に声をかけてくれたためだ。投稿者は当時を「実に幸せだった」と振り返っているが、シャイゆえに、会話らしい会話はなかったそうだ。それ以降2人のランチ会は実現していない。そんな自分でも同期をランチに誘う妙案はないか、今も頭を抱えて苦悩している、というわけだ。
「事前に会話が弾みそうなネタを決めておいた方がいい」「誘うなら当日より少し前に伝えて」
個人的にはさっぱり分からないのだが、この投稿には「かわいい」だの「分かる~」みたいな賛同の声も結構多かった。で、その中に「こうやって誘えばいいんじゃない?」という提案もあったので、せっかくだからいくつか紹介したい。
「業務連絡というタイトルで、仕事メールで、翌日のランチを誘うのだ。というかこの手なら異動した後でも誘える」
「かわいい付箋に"お昼どうですか"って書いて誘ってみるとか」
「普段一緒に食べる人が他に居る相手なら当日より少し前に誘った方がいいと思うし『もうすぐ部署変わるからー』って言えばそれでいいのよ」
「1つ余ってるんだけど食べない?とAちゃんに適当なお菓子をあげて、このあといっしょにお昼もどう?って誘うのはいかがでしょう 」
こんな感じにベターな声が集まった。さらには、
「問題は、増田が誘っておいて食事中シャイすぎて無言の気まずい変な雰囲気になる可能性のほう。気を遣いすぎるのもよくない。できれば会話が弾みそうなネタを幾つか決めておいた方が良さそう」
というアドバイスまであった。
投稿者は自分のシャイさを気にしているようだけど、そんなこと考えなくていいと思う。シャイだろうとネアカだろうと、同期と飯に行くならその手段は一緒なんだから。
ランチに誘わないと後悔するって思っているなら誘えばいい。相手の都合がつかなくてランチが実現しなくても、「シャイなのに勇気を出して伝えてくれたんだ、嬉しい」って思ってくれるかもしれないし、一回伝えておけば、異動後に向こうから誘ってくれるかもしれないし。メリットばっかりじゃん。
言うだけタダだし恥はかき捨て。ダメで元々と思って、潔く誘ってみるのをお薦めする。