転職サービス「DODA(デューダ)」は10月2日、職種ごとの平均残業時間の調査結果を発表した。調査は20~59歳の社会人1万5000人を対象に実施した。
最も残業が少ないのは、経理事務・財務アシスタントで、平均残業時間は月11.1時間だった。1日当たり約30分でほとんど残業がないように見えるが、同社は「決算期付近が繁忙期」と指摘。残業が一定の時期に集中するため、負担感は数字ほど小さくなさそうだ。
金融業から3職種がトップ20入り
2番目に残業が少ないのは、秘書・受付の11.6時間、3番目は医療事務の12.1時間だった。一般事務・アシスタントと通訳・翻訳はいずれも12.2時間で同率4位だった。トップ5は全て事務・アシスタント系の職種となっている。
薬事(12.7時間)と臨床開発関連(13.8時間)という医療系専門職もトップ10にランクインした。ただし、これらの職種も
「担当プロジェクトが佳境になると、月50時間以上の残業をすることもありますので、常に残業が少ない仕事とは言い切れません」
と、繁閑の差が大きいという。
金融業からのランクインも多い。生命保険・損害保険個人向け営業(14.9時間)、銀行の個人向け営業(15.9時間)、金融事務(16.3時間)が、それぞれ11位、14位、19位に入っている。
残業時間が最も多いのはゲームの制作・開発で約45時間
一方、残業時間が最も多いのはゲームの制作・開発(45.3時間)だった。近年、利用者が増えているオンラインゲームやソーシャルゲームは日々の改修や開発が求められるため、残業が増えてしまうのだろう。
2番目はインターネット・広告・メディアの営業職(42.4時間)、3番目は建築施工管理(41.5時間)だった。
5位に設備施行管理(39.4時間)、8位に構造設計(36.8時間)と建設業界から3職種がトップ10にランクイン。オリンピック需要に伴う建設ラッシュと人手不足で残業が長くなりがちなのだろう。
IT分野の技術職も残業が多い。13位はWebサービス系エンジニア・プログラマ(33.9時間)、14位はプリセールス(33.5時間)、15位ITコンサルタント(インフラ)(33.2時間)、16位データベース・セキュリティエンジニア(32.9時間)、17位システムエンジニア(汎用機系)(32.8時間)だった。