DSオートモビルと提携し2018/19年のABBフォーミュラE選手権に参戦するDSテチーターは10月1日、新シーズンの体制を明らかにし、そのなかでアンドレ・ロッテラーとディフェンディング・チャンピオンのジャン-エリック・ベルニュのコンビを継続すると発表した。
チームのエースであるベルニュを2017/18年のドライバーズチャンピオンに押し上げ、チームランキングでも2位となったテチーターはシーズン終了後の今年7月、来たる2018/19年のシーズン5に向け、ルノーに代わる新たなパートナーとの提携を発表。2014年に開幕したフォーミュラE初年度から4シーズンに渡ってヴァージン・レーシングとタッグを組んでいた、DSオートモビル(DSパフォーマンス)とのパートナーシップ締結をアナウンスしている。
2週間後に迫った公式テストに先駆けて行なわれた体制発表では、約2カ月前の発表で新型マシンの開発ドライバーとして名前が挙がっていたベルニュとロッテラーが、昨シーズンに引き続きテチーターのマシンをドライブすることが明らかにされた。
また、DSテーチターは今回、チームカラーのゴールドとブラックを基調とするカラーリングを纏った『DS E-TENSE FE19』を初公開するとともに、FIAヨーロピアンF3選手権に参戦している中国人ドライバー、ジュウ・グァンユー(周 冠宇)をジェームス・ロシターとともに開発ドライバーに起用したことをあわせて発表した。
「DSとのパートナーシップを正式にスタートさせ、DSテチーターの始動に着手できたことをうれしく思う」と語るのはチーム代表のマーク・プレストン氏。
「また、ワールドチャンピオンとなったジャン-エリック・ベルニュと、昨シーズンから我々のチームに加入したアンドレ・ロッテラーの2名をレースドライバーとして発表できたことも喜ばしいことだ。さらに2018/19年は、開発ドライバーにジェームス・ロシターとジュウ・グァンユーを加え、信じられないほど協力なラインアップを作り上げることができたと信じている」
■ロッテラー「デビューイヤー以上の成績を目指す」
DSパフォーマンスのディレクターを務めるザビエル・エステラン・ピノンは2018/19年シーズンに走らせる新型マシンについて、次のように説明した。
「DS E-TENSE FE19のエネルギー出力は従来のほぼ2倍で、走行距離可能距離も倍増している。今シーズンはフォーミュラEの歴史のなかで、初めてマシンの乗り換えをせずにフルレースを戦うことになり、それはこの分野の先進的で急速な技術開発を示していると言えるだろう」
「我々のマシンを含む『Gen2』と呼ばれる第2世代シャシーは、ソフトウェアとパワートレインの技術を毎シーズン更新しながら、今後3シーズン使用される予定だ」
2017/18年シーズンを“ルーキー”として過ごしたロッテラーは「DS E-TENSE FE19は見た目がファンタスティックなだけでなく、そのドライビングも素晴らしいものだ」とニューマシンを評価する。
「僕は昨年フォーミュラEにデビューし、ある程度の成功を収めることができた。だから、今年はさらに熱心にプログラムに取り組んで昨年以上の成績を残したいね」
「チームはとても強力な体制を作りあげているから、また一緒に素晴らしい結果を達成できると信じている」
また、チームメイトのベルニュも「DSを迎え我々はさらに強くなり、素晴らしいシーズンになるはずだ」と自信を覗かせる。
「Gen2が電気自動車でストリートサーキットを転戦するこのシリーズに加わることはとてもエキサイティングな進化だ。僕たちは新しいレベルで行なわれる技術競争とレースでの興奮に期待している」
新体制を発表したDSテチーターは10月16~19日にスペイン、バレンシアで開催されるフォーミュラE公式テストに参加した後、12月15日にサウジアラビアで開幕するフォーミュラEシーズン5を迎えることとなる。