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WTCR第7戦:中国連戦初戦の寧波ラウンドはヒュンダイが3レース完勝

2018年10月02日 06:41  AUTOSPORT web

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週末の3レース中2レースを制したテッド・ビョーク(ヒュンダイi30 N TCR)
WTCR世界ツーリングカー・カップは9月28~30日、中国の寧波国際サーキットで第7ラウンドが行われ、レース1、3はテッド・ビョーク(ヒュンダイi30 N TCR)が、レース2はイバン・ミューラー(ヒュンダイi30 N TCR)が制し、ヒュンダイユーザーが週末を席巻した。

 前戦のスロバキア大会から2カ月以上のインターバルを経て行われた寧波ラウンド。決勝は3レースともドライコンディションのなかで争われた。

■レース1
 29日(土)に行われたレース1はフリープラクティスから好調でポールポジションからスタートしたビョークが独走。ライバルを寄せ付けず、13周の決勝レースで4.098秒のマージンを稼ぎ出し優勝を奪った。

 その後方ではフロントロウスタートだったフレデリック・バービッシュ(アウディRS3 LMS)が1周目にエステバン・グエリエリ(ホンダ・シビック・タイプR TCR)、ノルベルト・ミケリス(ヒュンダイi30 N TCR)に交わされ、4番手に後退してしまう。

 しかし直後の2周目、ミケリスのヒュンダイから煙が上がってリタイア。バービッシュが表彰台圏内に返り咲くと、そのままグエリエリ、バービッシュの順でチェッカーを受けている。

■レース2
 翌30日(日)のレース2は、事前に行われたQ2のトップ10リバースグリッドで争われ、メディ・ベナーニ(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)がポールポジション、2番手にミューラーがつける形となった。

 スタートではミューラーが抜群の蹴り出しをみせてベナーニを攻略。こちらも前日のビョーク同様に、その後はポジションを譲らずにシーズン3勝目を手にしている。

 2位はベナーニとヤン・アーチャー(ホンダ・シビック・タイプR TCR)が争う形となったが、ここは先行するベナーニに軍配。追いかけていたアーチャーはペースが落ち、後方からバービッシュに攻め立てられてしまう。

 アーチャーとバービッシュによるバトルは最終ラップ直前まで続いたが、ここで両者はまさかの接触。その後方にいたグエリエリが3位表彰台に滑り込んだ。

■レース3
 迎えた最終レース3、前日のレース1に続きポールシッターとなったビョークは、ここでもスタートから安定した速さを発揮。後方ではWTCRらしい接触が続発する“肉弾戦”が展開するなか、マシンのフロントアクスルにトラブルを抱えながらもポジションを守っていく。

 その後方にはガブリエル・タルキーニ(ヒュンダイi30 N TCR)が続き、3位はグエリエリとミケリスが争う展開に。

 しかし、17周の決勝レース折り返しとなる9周目、コース上の縁石に問題が見つかったため、当該コーナーにタイヤバリアを設置するべく、レースは赤旗中断。このタイミングでビョーク擁するYMRレーシングはマシントラブルへの応急処置を実施している。

 この赤旗中断中、「リラックスしていたし、僕よりもナーバスになっていたであろう家族のことを考えていた」というビョークは、10周目のレースリスタートも危なげなく決めると、17周のチェッカーまでに1.928秒のリードを稼ぎ出して週末2度目の勝利を手にした。

 2位はタルキーニが獲得してヒュンダイユーザーがワン・ツー。3位は6番手スタートだったデニス・デュポン(アウディRS3 LMS)が入り、自身初表彰台を獲得している。

 残り3大会9レースを残した時点で、ポイントランキングはタルキーニが241ポイントでトップ。8ポイント差の233ポイントでビョーク、その1ポイント差でミューラーと続いている。

 中国連戦となるWTCR、その第8ラウンドは10月5~7日、武漢の公道サーキットで行われる。この第8ラウンド後に控えるのは、10月27~28日の鈴鹿ラウンドだ。