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ニッサンとKONDO RACINGが2019年からニュル24時間とGT300参戦! 新プロジェクト開始

2018年10月01日 18:31  AUTOSPORT web

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2019年のニュルブルクリンク24時間に挑戦することになったKONDO RACINGのニッサンGT-RニスモGT3
日産自動車とKONDO RACINGを運営するエムケイカンパニーは10月1日、東京都中央区銀座のNISSAN CROSSINGで、2019年に向けたモータースポーツ活動計画の発表会を行った。新たにニッサンGT-RニスモGT3でニュルブルクリンク24時間に参戦するほか、スーパーGT300クラスにもGT-Rで参戦する。

 近藤真彦監督率いるKONDO RACINGが、ニッサンとともに新たな挑戦をスタートさせることになった。これまでも活動を継続しているGT500クラスでの戦いに加え、かつてル・マン24時間に挑んで以来、ひさびさに海外のレースに挑戦することになったのだ。

 海外での活動の舞台は、難攻不落のドイツ・ニュルブルクリンクで開催されているニュルブルクリンク24時間レース。ここにKONDO RACINGとして、ニッサンGT-RニスモGT3を投入する。近藤監督にとっては、かつてル・マンに参戦していた頃から「気にかけていた」レースだという。

 ドライバーを務めるのは、すでにライセンス取得に向けてVLNに参戦を開始している松田次生、高星明誠、藤井誠暢という3人のドライバーに加え、経験豊富で日本人にも馴染みが深い、トム・コロネルという4人となる。また、ミハエル・クルムがアドバイザーとして加入。すでにニュルでドライバーたちにアドバイスをしているという。

 このレースには、KONDO RACINGのスタッフに加え、全国のニッサングループ販社で高性能車の整備を扱うNISMOパフォーマンスセンターのテクニカルスタッフがチームメカとして派遣されるという。このプロジェクトは、2019年から21年までの3カ年計画が設定されており、今後3年は挑戦が続いていくことになる。

 さらにKONDO RACINGは、激戦区のスーパーGT300クラスへの参戦も表明した。すでに先日のスーパーGT第6戦SUGOで、エントラントには参戦表明が為されているが、こちらはこれまでもスーパー耐久で展開されてきた日産自動車大学校との合同プロジェクトとなる。この日挨拶した日産自動車の星野朝子専務執行役員は、これまでの日産自動車大学校との戦いを踏まえつつ「GT300にステップアップします!」と力強く宣言した。車両はニッサンGT-RニスモGT3の2018年モデル、タイヤはヨコハマと決まっているが、ドライバーはまだ未定だ。

 この日、嬉しそうな笑顔とともに登壇した近藤監督は「これは大坂なおみさんにあげるGT-Rじゃないですね? 僕が走らせるマシンですね(笑)」と、夜でも目立つように明るいレッドを基調としたカラーリングが施されたニッサンGT-RニスモGT3を前に挨拶した。

「2000年にKONDO RACINGが発足し間もなく20年になり、新たなグローバルチャレンジとして、初めてニッサンGT-Rでニュルブルクリンク24時間に挑戦することになります」と近藤監督。

「常にチャレンジ精神を大切に、このプロジェクトを支えて頂いている多くの方々の希望と夢ととともに、全力で取り組んでいきたいと思います」

 また、GT300に向けては「7年継続してきた日産自動車大学校とのプロジェクトは、スーパー耐久を主戦場に約1万人の学生と切磋琢磨してきました。学生の皆さんには『勝負の厳しさ』や『ドライバーの命を預かるメカニックの責任の重さ』を学んでもらいましたが、逆に我々プロのチームも彼らから得るものがありました」

「GT300というより厳しい戦いのなかでも『継続は力』と『チャレンジ精神の大切さ』を忘れず、活動していきたいと思います」

 今回の挑戦には、JVCケンウッド、モチュール、長年ともに戦ってきたヨコハマ、GT300でメインスポンサーを務めるリアライズグループ、プーマ等多くのメーカーがサポート。「日本チームの強さをみせてきたい」とドライバーたちも力強く語った。星野専務からは「優勝して下さい」とプレッシャーもかけられたが、当然、今回のKONDO RACINGのニュル24時間挑戦は、総合優勝を争うSP9クラス。GT-RとKONDO RACINGの戦いが大いに楽しみなところだ。