9月29日現地時間午後3時、F1第16戦ロシアGP予選が行なわれメルセデスのバルテリ・ボッタスがポールポジションを獲得した。予選の気温は23度、路面温度は38度というコンディション。
グリッド降格ペナルティが決まっているレッドブルの2台はこの日から6戦連続使用規定を破って新品ギヤボックスを投入しており、さらにそれぞれ5グリッド降格のペナルティが決まっている。
トロロッソ・ホンダの2台はF1第15戦シンガポールGPまで使っていたスペック2のパワーユニットに戻してスペック3を鈴鹿へ向け温存。
ブレンドン・ハートレーは、TC(ターボチャージャー)とMGU-H(熱エネルギー回生システム)、MGU-K(運動エネルギー回生システム)を新品にしたためさらにグリッド最後尾ペナルティ。
その他トロロッソ・ホンダの2台とフェルナンド・アロンソもグリッド降格が決まっているため決勝に向けたセットアップに専念しており、予選で本格的な走行をする予定はない。
Q1から各車がハイパーソフトタイヤでアタックを開始。1回目のアタックでまずトップに立ったのはボッタスで、トラフィックで混雑していることもありルイス・ハミルトン(メルセデス)は5周して1分32秒825でボッタスのタイムを更新しトップに浮上。
3番手キミ・ライコネン(フェラーリ)、4番手セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)と続き、レッドブル勢が待機しているため5番手にケビン・マグヌッセン(ハース)、6番手・7番手にフォース・インディア勢が続きピエール・ガスリー(トロロッソ・ホンダ)は9番手。
10分が経過して各車がアタックを終えたところでレッドブル勢がコースインしてアタックを行ない、3番手・4番手に飛び込んでくる。ハミルトンはさらに連続走行を続け1分32秒410までタイムを縮めてきた。
残り3分で3強チームとマグヌッセン、フォース・インディア以外の各車がコースインして最後のアタックへ。終了直前にセルゲイ・シロトキン(ウイリアムズ)がターン9出口で縁石に乗りすぎてスピンを喫し黄旗が出て多くのドライバーが影響を受けることに。
これでほとんどのマシンがタイム更新はならず、16番手ハートレー、17番手アロンソ、18番手シロトキン、19番手ストフェル・バンドーン(マクラーレン)、20番手ランス・ストロール(ウイリアムズ)がQ1敗退となった。中団トップの7番手はシャルル・ルクレール(ザウバー)、8番手ロマン・グロージャン(ハース)、ガスリーは最終的に13番手という結果になった。
ここでレッドブル勢とガスリーはマシンを降りて予選アタックを終了、Q2には出走しない。実質12台でQ3進出を賭けて争うことになった。
Q3進出組にとっては決勝のスタートタイヤを決めるQ2では、メルセデスAMGとフェラーリがウルトラソフトタイヤを履いてコースイン。ハミルトンは1分32秒595を記録して安全圏と判断しアタックを終了する。
0.149秒差で2番手ボッタス、0.450秒差で3番手ベッテル。決勝のスタートタイヤはハイパーソフトよりもウルトラソフトの方が好ましいため、中団勢にとってはQ2をどう戦うかが難しい予選に。
ここでルノー勢はアタックを行なわず14番手・15番手でQ2敗退。3台の降格が決まっているためタイヤ選択の自由を持って11番・12番グリッドを手にすることになった。
残り3分で各車がQ3に向けてハイパーソフトで習熟走行を行なったうえでセッション終了。10台のみが決勝スタートを考えて緩やかにタイムアタックを行なうというやや白けたQ2となった。
Q3ではマーカス・エリクソン(ザウバー)以外の全車がハイパーソフトでコースインしアタックを開始。ボッタスが1分31秒528で首位に立ち、ハミルトンは0.004秒届かず2番手。
セクター1と3ではハミルトンが最速、セクター2ではボッタスが最速となった。フェラーリ勢は0.639秒と0.709秒差で3番手・4番手。エステバン・オコンが1.885秒差で5番手、ルクレールが1.891秒差で6番手と続いた。
残り3分で全車がコースインして最後のアタックへ。ハミルトンはセクター1で最速タイムを更新したもののターン7入口でリヤが流れワイドになりアタックを断念。
ボッタスはセクター2と3で最速を更新し1分31秒387でポールポジションを獲得。ベッテルは0.556秒及ばず3番手。ライコネンは0.850秒差の4番手に終わった。5番手には最後にタイムを1.794秒差まで縮めたマグヌッセン。6番手オコン、7番手ルクレール。8番手ペレス、9番手グロージャン、10番手エリクソンとなった。